10. 大人 ※ ページ10
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Aと話すようになって、
一つわかったことがある。
此奴の無防備さは、どっかのそういうコンテンツのソレだ。
そしてそれに慣れちまっている。
この間も、神楽が一緒に風呂に入るようにAを口説き落とした時
『ドライヤーない?』
だなんてバスタオル一枚で風呂場から出てくるもんだから
新八は鼻血だすわ
俺はジャンプにいちご牛乳吹くわ
それでもなお、焦る素振りがない。
とんだ肝ったま娘…と呼んでいいものか。
そして意外とスタイルがいい。
…あ、これじゃ二つだな。
今だってそうだ。
「あちゃぁ」
って。
今更のそのそ着物を直そうとする。
「いっとっけど、こうなる前からずっと見えてたぞ」
「え、そうなの?」
「だから直してやろうとしたんだろうが」
“もう、言ってよ〜”
じゃなくて、お前さぁ…。
コレは、ちょっと教えてやらねぇとな。
裾を直そうとする手首を掴む。
きょと、とするAを他所に
露わになっている太腿にその手を這わせる。
もう片方の手は顎に添えて
くくっと顔の角度を変えさせると、
ようやく困惑しだしたAの首元に
顔を沈ませた。
/
「え、え?銀さ…ッぁ」
生暖かい感覚を首筋に感じる。
驚いて情けない声が出てしまう。
なにしてるの?
なにされてるの?
熱い吐息が耳にかかる。
太腿にあった片方の手は
腰…脇…肩へとゆっくり上がってきて
あっという間に顔を包み込まれてしまった。
「ね、ねえ。銀さん…なんか、えっちだよ
ね、銀さ…てば」
胸を押して、銀さんと向き直ろうとすると
至近距離でバチッと目が合った。
なんだかいつもの銀さんが、ずっと大人に見える。
ずっと…ずっと男の人に見える。
こんな銀さん、知らない。
「こういうこと誘っちゃうの。お前の無防備さは」
“怖いでしょ、男って”
そういうと銀さんは
私の顔から手を離すと、ぽんと頭に乗せ換えた。
先ほどと打って変わって
まとう雰囲気はもう元の銀さんに戻っていた。
「…揶揄ったんですね?」
「おめェには刺激が強すぎたか」
銀さんがニヤッと意地悪な顔をしてこちらを向く
なんだろう。めちゃくちゃ悔しい。
「今のこと土方さんに言ったら、すぐ逮捕できるんですよ」
「それだけはやめて悪かった謝るから」
「こんなこと教えたら、私怖いんですから!」
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みけ(プロフ) - 笛さん» 毎度ありがとうございます^^ 沖田くんメインで書いてるので、銀さんには少々我慢して頂いてますw (2021年2月19日 21時) (レス) id: 85e7eab2a4 (このIDを非表示/違反報告)
笛 - 今回の更新最高です!!!銀さんがかわいそうな気がするけどwwww (2021年2月19日 20時) (レス) id: bff55455ee (このIDを非表示/違反報告)
みけ(プロフ) - 笛さん» ありがとうございますっ!お待たせしております。ただいま予定が立て込んでますゆえ、もう少々お待ちください…! (2021年2月10日 18時) (レス) id: 44e1804c7a (このIDを非表示/違反報告)
笛 - 毎日寝る前に更新チェックしてます!!!! (2021年2月10日 1時) (レス) id: bff55455ee (このIDを非表示/違反報告)
みけ(プロフ) - 笛さん» コメントありがとうございます!わたしの文章でそう感じていただけることが幸の極みでございます…!精進いたします! (2021年2月7日 20時) (レス) id: 44e1804c7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:人魚ちゃん | 作成日時:2019年2月14日 4時