【銀魂】江戸に住んでもろくなことない。

5.　ギャップ ページ5

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「まぁ、それは大変」

新八くんの姉だというこの女性。名をお妙さんといったか。


「親元から離れた身寄りのない女性が一人で宿無し
そりゃあ怖いわよね…力じゃ男の人には敵わないもの…」


大柄な男を片足で踏みつけにしながらお淑やかに微笑んでいる。
新八くんや、さっきから縁側に座ってぼーっとしてる銀さんが通常運転なところを見るに、
どうやら日常風景のようだ。

心なしか幸せそうに踏みつけられる男も


「定春？どうしたの？う〇ち？う〇ちなの？」

「定春ぅぅ！そこにはだめ！！ちょっと神楽ちゃんもなんとか…っあああぁぁ助けてえええ！」


中に眼鏡が混じったう〇ちをする犬も。


「…でもなんか、意外と大丈夫な気がしてきました…」

「まあ人口の６割はどうしようもないちゃらんぽらんだからな」

「あんたには言われたくないよチャランポラン！！あとその目やめてAさん！」

「臭ェ 眼鏡 寄るな」

「口癖つけてよ神楽ちゃん
　なんか傷つくから。いつもより傷つくから」


「いや〜それにしてもAちゃんも上京早々大変な目に遭ったんだね！
でも安心してくれ、俺たち真選組が江戸の平和を
「誰が喋っていいつった糞ゴリラ」


そうして彼は、ゴリラのように豪快に笑ったのを最期に
動かなくなってしまった。


「ちょっと待ってまだ生きてるから！何？この子そういう感じなの？！」

「確かにゴリラみたいな生命力ですねえ…！」

「世の中には色んな生き物がいるのよ、本当怖いわよねえ」

「あんたらのほうがよっぽど怖いよ！人でなし・・・ッ！！」

「それが警察ときたもんだ。世も末だよ」

「身辺警護ですぅー！」


間延びた声で銀さんが言う。
口を開いたゴリラっぽい人はお妙さんによって池に沈められた。


この人警察なのか…。

特徴的な制服と腰に差した刀。確かに公務員のそれだ。


この町へ来てからというもの、特にこの数時間は
常識を覆されてばかりだ。

…そりゃ宇宙船降ってくるわな。



「邪魔すんぞー。近藤さん連れ戻しにきた」

ふわっと苦い香りが鼻腔をくすぐる。
匂いの方向を見やると、黒髪の強面の男性がいた。

池に沈んだゴリラと同じ服。日頃のストレスのせいなのか
瞳孔が開き気味だ。

…なんか、警察というより、


「…見慣れねえ顔だな」


はんしゃ。





/



「ていうかさ、Aちゃん
　ナチュラルに俺のことゴリラ呼びするんだね」

「哺乳類なだけマシだろ」

「トシ……泣きそう」



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