ひと夏の恋〜my girl〜LAST LOVE vol.2【前編】《Kei.Ｉ》

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手越「……彼女も別れたくなくて

必死だったんだろうね。





取られた相手はまだ
20歳にもなってない小娘だもん。









だけど増田が振り向かないもんだから
嘘…ついたんだろうね。」









加藤「増田は…



隣にAちゃんがいたんだけど…。





完全に止まっちゃって…。






………







そうしたらAちゃんが


「私は大丈夫です。」って…

「行ってください…」って



そう言ったんだよ。」









慧「Aが…？」









加藤「驚くだろ？まだ18だよ？




………でも…オレは。




増田はその言葉に救われたと思ってる。







「A…ごめん…」て…





Aちゃんを残して

席を立ったんだよ」









手越「本当はすごく泣きたかっただろうけど。

涙ひとつ流さないで…


じっとその後ろ姿を見てたよ…」









加藤「で……。


Aちゃんと別れて一カ月くらい
たったころかなぁ？


どうもおかしいって思いだして。



増田は彼女連れて病院に行ったらしいんだ







結果…





妊娠してないことがわかって。






これでAちゃんのところに
戻れるって思ってたらしいんだけど…







ばったりAちゃんに
会っちゃったらしいんだよ。」








慧「病院で？」








加藤「うん…。

Aちゃん……



さすがにショックだったみたいで……






増田が呼び止めるのも聞かずに









病院飛び出しちゃったんだよね…」









慧「で…？」









加藤「そこにたまたま…


車が来てて…


………








増田の目の前で。

事故に遭ったんだ」









慧「‼」









加藤「でも。Aちゃんは
奇跡的にほぼ無傷で。


多少の打撲と
擦り傷だけだったんだよ。





運が良かったとしか言いようがなくて…。







でも…








…。






…ごめん……」









加藤さんは泣き出してしまい…

手越さんは


赤い目で静かに言った









手越「ダメだったんだよ……。」









慧「え……」









手越「妊娠してたのは



彼女じゃなくて。









Aちゃんの方だったんだ…」









話の内容がショックすぎて…

頭の処理がついていかない。





手越「1人で…
抱え込んじゃってたんだよね。」







お姉さんとまっすーの間に

そんなことがあったなんて

全然…知らなかった

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