侍の国で鬼達と暮らします(二)【鬼滅の刃】【銀魂】

百八：祭りだからって浮かれてると怪我するぞ ページ21

猗窩座side


夕方、あのじじいの工場からひと足お先に帰路に着いている俺とAはふと周りの様子に首を傾げる。



猗窩座「誰も彼もが浮かれているな…祭りか？」


『お祭りーー？……あ、そう言えば開国20周年としてお祭りやるんだっけ？忘れてた』


猗窩座「開国……？」


『20年前までこの国は鎖国してたんだけどね…ある日天人っていう奴らがやってきて開国させられちゃったってわけ』


猗窩座「……負けたのか」



その天人とやらがどれほどまでに力があるのかは知らんが、この国はよそ者に負けたというわけだな…


そして、俺の呟きに反応し苦笑いしつつ頷いて見せれたA。


…何だ？負けたって言い方が気に食わなかったのか？



『当然、嫌だってことで20年間の間に2回戦争が勃発…1回目は開国してすぐ、2回目は10年くらい前かな』


猗窩座「抵抗はしたのか」


『まぁね…余所者に突然へーこらしろって言われても納得いくわけないでしょ？……まぁ、結局人間の命を虱潰しに散らすだけで全く無駄だったけど』



一瞬、こいつの目が光を失った気がする…


何処までも何処までも、虚無がこいつを覆い尽くしたように見えた…。


まさか…お前は…



その戦争とやらに参加していたのか…？



『ほーんと、無駄だよね……捕まった仲間は処刑、処刑された仲間の家族の大半も処刑、戦争で名を轟かせた人物は未だに指名手配…何もかも無駄、全部無駄』


猗窩座「…………」


『もう、あんなの…大義もくそもないよ』


猗窩座「…」



……お前は


一体何を見たんだ？


その戦争で何をされた？


どんな目に遭った？


お前のその瞳が虚ろになるまで……



お前は何を…その身に背負わされた？



本来であれば考えないようなことが、本来なら抱かないはずの感情が……


何故だか知らないが、俺の心を覆い尽くす気がした


こんな女ごときに…何故俺が…









，









心を痛めなければならないんだ。

百九：猗窩座って……意外に優しいのか→←百七：近所迷惑どうのこうの言ってる奴に限って迷惑かけてる

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