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……まあでもあの時は、何故かハンビニヒョンと一緒にいるAヒョンを見つけて話しに行ったら、ハンビニヒョンに「あれ？Kに友達いるじゃん^^」と悪気なく言われ、何故か俺がAヒョンに友達認定されていなかったことを知って拗ねてたからな
うん、割と本気で拗ねた
Aヒョンの肩を掴みながら問い詰めたら『ゴヌクは可愛い弟枠だったから』と困り眉で謝りながら頭を撫でられたから、なんとなく絆されて忘れてたけど、結構酷いよねあのヒョン……
「でも今日ゴヌクのところにA来てなかった？」
「………来てましたよ」
「Aなんだって？」
「……」
「？」
「………頑張れって」
「ㅋㅋㅋㅋㅋㅋㅋ
可愛いなあゴヌク」
・
・
・
Aヒョンは今朝突然Kの宿舎に現れた
控えめに挨拶をしながら廊下を歩いていたのに、ギュビンヒョンとジュンヒョニヒョンが大声で騒ぎ立てたせいでKの練習生に囲まれてしまったAヒョン
人にのまれながら笑う姿を見て俺も話したいと思い遠くで見ていたら、人混みの中からバチリ、と目が合い、微笑みながら俺に手を振るAヒョンがいた
まさか、と思って手を振り返せば小走りで俺の元へと近づいてきた
『ゴヌク〜』
「Aヒョン、どうしたんですか」
どうした、と言いつつ口角が上がるのを抑えきれない俺は口元を手で隠しながらヒョンを見つめた
あ、少し寝癖ついてる……かわいい…
『今日シグナルソングテストでしょ？』
「はい」
『ゴヌクがオールスターに上がれるように応援しに来たんだ』
「………え、こっちに来たの俺のため？」
『？ うん、ゴヌクのためだよ』
当たり前かのように話すヒョン
俺のこと友達じゃないって言っときながら…この人は本当に絶妙なタイミングで人を喜ばせることをするな……
『ゴヌクなら絶対大丈夫だけど、ちょっとでも不安があったら取り払ってあげたくて』
『余計なお世話だった？』と困ったように笑うけど、嬉しさと恥ずかしさですぐに否定できず少しだけ沈黙を守った後に俺はヒョンの手を握った
「……嬉しい、本当に」
『ふふ、よかった』
『じゃあ僕の緊張を少しだけもらってゴヌクㅎㅎㅎ』
実は僕の方が緊張してる…なんて話しながらヒョンは背伸びをして俺の頭を撫でる
ヒョンは俺より随分小さいのに、随分と大人に見える時がある、不思議だ
だから俺も素直に甘えることができるんだと思うけど…
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作者名：えのもと | 作成日時：2023年3月19日 14時
