夜空の星になれたなら【男主】 (ページ41)

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『いつもヒョンの時間を使って教えてくれてありがとう』
「どうしたの急にㅎㅎㅎ」
「気にしないで。僕もAから教わることはたくさんあるし、そういう時間が好きだから」

そう伝えると少しだけ目線を落とした
きゅっと結び直した唇がゆっくり開く

『…あのね、』

『僕の知ってるヒョンは本当に優しくて、自然と周りに気を遣える人だから、喉元まで来た言葉を伏せちゃうことが多いけど、』
『僕の前では……少し我儘でいて欲しい』
『僕がヒョンを諦めなくなかったように、ヒョンも僕を諦めないで欲しい……』

『なんて、』

正直言うと、本当に驚いた
僕の知ってるAは他の人より人間関係において少し淡白で、無欲だと思っていたから
決して情がないわけではない、ただ、来るもの拒まず去るもの追わずの精神でできているというか…？
だから、みんなAの気を引きたくてたくさん話しかけたり、自分を見て欲しくてちょっかいをかけたりしている気がしていた

だからなのだろうか

“僕を諦めたくなかった”
この言葉一つだけで、たくさんの友達の中で君にとって僕は、特別なんだって思えてしまう

これがAの罠だったらもう完敗だ
喜んで罠にでも、手の上にでも転がって見せよう

「…うん、分かった。
じゃあこれからは遠慮しない！
ジウニヒョンが来ても渡さないし、オリーが来ても帰さない^ ^
A以上に僕は諦めが悪いから、離れたくても離してあげないよ？」
『ふふ、はいヒョン』
「へへ、約束！
じゃあ今日はもうお休み。もう目が閉じそうだㅎㅎㅎ
また明日からも頑張ろう」

最後に背中を撫で、ぽやぽやと眠そうなAに部屋のドアを開けてあげる。素直に入ったかと思えば、少しだけ顔を出したAが僕を見つめた

『ひょん』
「うん？」

『…サランヘ』

はあ、
唇を噛んで笑うのはずるいよㅠㅠㅠ

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