夜空の星になれたなら【男主】 (ページ38)

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『ヒョンは教えるの本当に上手だよね』と笑うAだが、時間があれば僕に歌を教えてくれるAも人に教えるのが上手いと僕は思う
感覚的に教えるのも、論理的に教えるのも両方できるのか、その時々に合わせて変えながら教えるのだが、僕はそれがある意味才能だなと思う
正直どちらかに偏っている人が多い中、直感的部分も咽頭の使い方や息の抜け方と言った構造の部分も、僕が質問すれば僕の欲しい答えが返ってくる
歌の先生なんかも向いてるんじゃないかな？

いつも申し訳ないと謝るAだが、僕はAに多くを学んでいるのが事実だ。だから僕が教える一方では無く、お互いがお互いのいい刺激になっている

ただ、それだけじゃなくて僕にとってAとの時間はすごく特別で癒される時間でもあった
Aの周りだけ時間がゆっくり流れてるんじゃないかと思うほど、張り詰めた空気の中でまるでオアシスの様に穏やかな存在のA
僕がいつも笑顔でいられる理由の一つ

『ヒョンは今日どんな1日でしたか？』
「今日はね〜…」

こうして1日の出来事を振り返りながら、お互いのチームの話をするのも日課になった
チームもスターの数も違うと、日々の出来事も全然違っていて、毎回他の練習生の話やマスターさんの話ですごく盛り上がるのだ

『そしたらオリーが僕にそれを嗅がせてきてㅋㅋㅋ』
「なにしてるんだよ〜ㅋㅋㅋㅋ」
『ふふ、それでね、それを見たケイタくんが韓国人さながらに攻め立てて…ㅎㅎㅎ
あ〜思い出しても笑っちゃうよ〜〜』
「すごく想像つくㅋㅋㅋㅋ
ヤー…グローバルチームヤバいな…ㅎㅎㅎ」
『毎日飽きないですㅎㅎㅎ
ヒョンもまたこっちに遊びにきてね^^みんなもヒョンが来たら喜ぶよ』

Aは嬉しそうに話す。このころころとした笑顔が僕は好きだ
黒くて綺麗な髪の毛が汗で少し束になり、目にかかりそうになるのを指で少しだけはらうとまた笑った

時折目で追えば、いつもたくさんの人に囲まれてるA
努力家で愛らしい雰囲気が人を呼ぶのもあるけど、時にはシビアでどこか達観しているところも魅力の一つだと思う
だから、誰にも邪魔されずAを独占できるこの時間が僕は好きだ

でもこの前はジウニヒョンが乱入してきたり、帰りを待ち侘びたオリーがAを連れ去ったり…
本当にすぐ人に囲まれてしまうのが難点ㅎㅎㅎ

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