6-3 ページ36
「はい、そこまで」
そんな僕を見かねたジョンウさんが僕をジウニヒョンから引き剥がし腕の中に収めた
まだ少しだけドキドキする心臓を抑えると、ジョンウさんは自分の硬い胸に顔を押し付け、ズルズルとジウニヒョンから距離を取っていく
「ヒョンアウト」
「なに？アウトって？」
「客観的に見てアウト」
「ヤー…何がだよ。
Aこっちおいで」
ジウニヒョンの優しい声がするが、力強く押さえつけられた顔は全く動かず、見えるのはジョンウさんの黒いスウェットだけ
「接近禁止にされちゃうよヒョン」
「なんでそんな冷たいこと言うんだよ」
「ヒョンがAが好きなのは分かったからちょっと手加減してあげないと…」
「……あぁ、そういうㅎㅎㅎ
Aおいで、取って食べたりしないよ」
『……』
「……お？」
ジウニヒョンが怖いわけではないが、点滅の止まない僕の危険信号が、無意識にジョンウさんの服の裾を掴んだ
「……」
「ㅋㅋㅋㅋㅋㅋㅋヤーヒョン
Aは俺がいいみたいㅋㅋㅋㅋ」
「おいでって」
「ヒョンしつこいよ」
「俺にもぎゅってさせてよA」
『……………心臓が、もたないので行きません』
「ㅋㅋㅋㅋㅋㅋㅋ」
「ヒョンが蘇生するから」
「ヒョンが蘇生するから？ㅋㅋㅋㅋㅋㅋ
どんな誘い文句だよヒョンㅋㅋㅋㅋ」
『…ㅎㅎㅎ』
「お、笑った^ ^
ヒョンよかったね、ヒョンのギャグがウケた」
「 よし、確保」
『！ あんでぇぇえ………！』
その後結局ジウニヒョンにもう一度捕まった僕は、ドキドキする胸を抑えながら気の済むまで囚われ続けた
最初こそ怯えていたものの、ジウニヒョン達と話していくと、たくさんの人生経験を積んでいるからか、すごく落ち着いていて(ジウニヒョンのたまのギャグは微妙だけど)すごく頼りになるヒョン達だった
僕が日本出身だと言うことを知ってか、簡単な日本語を話してくれたり、新大久保(日本のコリアンタウンのような場所)でのエピソードを話してくれたり、楽しい時間を過ごすことができた
想定外だったのは、ジョンウヒョン(ヒョンって呼んでって言ってもらえた)とジウニヒョンに囲まれた僕を、なぜかKの輩に捕まってると勘違いしたオリーが、ケイタくんとマシューに助けを求め、箒の武器を持った3人が登場したことだったㅎㅎㅎ
(ケイタくんとマシューを見る目もちょっとだけ危なかったのは内緒)
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 864人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：えのもと | 作成日時：2023年3月19日 14時
