夜空の星になれたなら【男主】 (ページ19)

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ステージ袖から席へと戻るために、横の通路を通り、みんなのいる場所へと足を踏み入れる

「あ！A〜〜〜！！！」
『！オリー！』

僕が入ってきたのを見つけると、嬉しそうに笑い一目散に僕の元へと駆け寄ってくるオリー

「Aー！！！」

(ん？あれ……？スピード早……？)

僕の心配事などよそに、体格差を気にせず勢いそのままに僕へ走ってくる

『オ…オリー…？オリー！？ストッ……ストッぐえっ』

さすがに180もある男の子を支え切ることはできず、そのまま床へと2人で倒れ込む
オリーは倒れ込んだことを気にも止めず、僕をぎゅっと抱きしめる

「A〜…………すごかった……すごかったよ〜〜………！」
『ぼ、僕は死ぬかと思ったよ………』
「僕本当に感動したんだよぉ………」
『ふふ、オリーってば泣いたの？』
「あんなの聞いて泣かずにいられるって？
むりむり！誰が聞いたって最高だったもん！」
『……嬉しいな、ありがとう。オリー』

怒ったり泣いたり、忙しなく感情を露わにする可愛らしいオリー
ふわふわの髪の毛をすいてあげると、オリーの目から流れた涙が僕の服へと染み込んだ

「オリー？そろそろどいてあげたら？」

心配で見にきたハオヒョンがとんとんとオリーの背中を軽く叩く

「ハオヒョ〜〜ン……」
「ほらオリー立って。A大丈夫？」
『うん。ありがとうハオヒョン』

オリーの下敷きになっていた僕に手を差し伸べ、ゆっくりと立たせてくれるハオヒョン
「何処もぶつけてない？痛いところは？」と心配そうに微笑む顔を見てなんだかホッとしてしまう

「オリー…怪我したら危ないでしょう？」
「へへ、ごめんなさい」
『僕なら大丈夫だよヒョン、オリー』
「まったく……ㅎㅎㅎ」

小言を言いつつ、掴んでくれた手をジッと見つめ、少しだけ照れくさそうに笑ったヒョン

「…」
『ヒョン？』

ヒョンは何かを言いたげに何度か口を開閉したあと、深いため息をついた

「……はあ…………………だめだ！！

A！僕にもぎゅってさせて！」
『！あははっもちろんだよヒョン』

掴んだ手をそのまま引き寄せ、大きな体で力一杯抱きしめてくれるハオヒョン。体格差のせいか僕は少しだけ爪先立ちになってしまう
僕汗臭くないかな？なんて考えたけど、ヒョンの広い背中に一生懸命手を伸ばし、感謝を込めながら背中をさすった

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