幸せな日々 -eunhyuk-

熱帯夜 ページ23

少し寒気を催してきて秋が来たかなと思ってた矢先の熱帯夜


暑苦しくて毛布の上に足を曝け出す

｢暑い…｣


網戸越しに夜風を感じるも湿度は高くて汗ばむ

隣のひょくちゃんを見れば同じように寝苦しそうに額に手を当てていた


｢少しクーラーつける？｣
｢うん暑くて眠れない｣


低めの温度で冷房を付けると涼風が吹いて

やっと眠れると目を閉じた


｢A｣
｢…ん？｣

｢抱き締めていい？｣


いつの間にか、体を向け私を見つめるひょくちゃん

いつもは聞かなくても勝手に抱き締めてくるのに聞かれると恥ずかしくなる


｢そんな事聞かないでよ…｣

｢だって暑いでしょ？…ちょっと涼しくなったからいい？｣


今度はいい？って聞くくせに私はもうひょくちゃんの腕の中


暑苦しいはずなのに、ぎゅーと包み込まれて


熱くなった頬を冷房の風が冷やしてくれる

｢ひょくちゃん暑くない？｣
｢暑くない…それよりずっと触れたかった｣


腕の中に包まれながら、ひょくちゃんの鼓動を感じて

その鼓動がいつもより早いのは暑さのせいじゃないって思ってもいいよね？


｢なんかあったの？｣
｢なんもないけど…なんかちょっと寂しくなっただけ｣


ひょくちゃんの顔が見たくて見上げようとするとさらに強く抱き締められ

｢だめ 俺今物凄く情けない顔してるから｣

そんなひょくちゃんの心情が理解したいけど、理解し難いものであって

｢ひょくちゃん…顔みたい｣


そう言えば少し緩まる腕に一度離れて今度は私が強く抱き締めた


私の腕の中に埋まる姿に少し切なくなって

そっと唇にキスをして見つめ合う


｢寂しい時はこうやって向かい合って寝ようよ｣


ひょくちゃんの頬を包んでもう一度キスをすると穏やかな表情が戻ってきた




｢A…愛してる｣

｢私も愛してる｣


向かい合って手を握り合いそっとお互い目を閉じた

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