幸せな日々 -eunhyuk-

雷 ページ12

家に一人

電気を全部消してカーテンを締めるけどわかる稲光

稲光が光る度に目を閉じ雷鳴が聞こえると耳を塞ぐ

恐怖でしゃがみこむ


｢なんで雷なるの…ひょくちゃん早く帰ってきて…｣


とどまることの知らない激しい雷は止むどころか激しくなる一方で

いい歳して涙がでてくる


｢きゃっ！！！｣


治まったかなと顔を上げた瞬間近くに落ちただろう激しい雷が鳴って悲鳴をあげた


その瞬間ふわっと暖かい温もりに包まれる


｢怖かったね…もう大丈夫｣

彼が帰ってきてしゃがみ込む私を抱きしめてくれた

｢…ひょくちゃん｣
｢A雷ダメだもんな…よく一人で耐えたね｣

｢情けないよね…｣
｢怖いものは誰にでもあるじゃん
それより早く帰ってこれなくてごめんな？｣


宥めるような優しい声

さっきまで武ましく聞こえていた雷は自然とひょくちゃんの優しい声のお陰で薄れていって


恐怖もいつしかなくなっていた


｢そんなことないよ…ありがとうね｣
｢俺がそばにいるからもう怖がらないでね｣


ひょくちゃんの優しさは怖いものをかき消してくれる

優しい温もり
優しい声
優しい瞳

その優しさに私は救われる

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