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じゅーご ページ16

俺はそのまま大人になった。
あいつは俺の前に姿を現さないまま

マイキーの後について行って、過ごしながらあいつを探す。
それが俺の生活だった。





そんな日。九井御用達の情報屋とマイキーの面会が行われた。俺はマイキーの護衛として向かった。




「マイキー、あいつが、信頼寄せてるって相当ですよね。」

「そうだな」




マイキーとの会話は相変わらず短い。
暗くて湿っぽいトンネルを進むと少し開けた場所に出た。
ひとつの机を囲むように配置されたソファーにいくつもある本棚。


そしてそこにいたのは若い男。そいつは副代表だという。



「梵天の方ですね。そこのソファーにかけてお待ちください。」



マイキーが座り、俺はその後ろに立つ。
前のドアが開き、パーカーを着て、フードをかぶったオンナが出てきた。

顔は見えない




「ドーモ、ココくんの紹介ですよね。ここの主人っていうかなんて言うか、まぁ、代表者です。」


「あぁ、」



マイキーのいつもと変わらない声
どこかで聞いたことのある声




「お前、名前なんて言うの」

「いやぁー、ちょっち難しいかなぁ?そっちが教えてくれたら考えなくもないけど。」

「佐野万次郎。」

「わぁ、即答。まぁ、知ってますけ。マイキー、久しぶりじゃん。覚えてる?」




俺は持ってた銃をオンナのこめかみに当てた。


「テメェ、マイキーに舐めたこと言ってんじゃねぇ
スクラップにすんぞ」



俺はあいつのフードをとった。
















ずっと探し求めていた顔がそこにあった


「A、、、」

「ははっ、ひさしぶり、春ちゃん。」




俺はAをソファーから地面に引きずり下ろして押し倒し、頭を掴む。




「おい、何勝手にいなくなってんだよ」




頭の中は、薬をキメたときみたいに真っ白だった。
自分が何をしてるか分からない




「ごめんね、春ちゃん」





あいつは謝った。いつもの笑顔で






「やめろ、三途」




マイキーの一言で頭のモヤが晴れる
Aはいなくなる前の様子のままで




「あたしらってまだ付き合ってる?」



と聞いてきた。






「付き合ってる」




そう答えるとAが抱きついてきた。



「春ちゃん、ごめんねぇ、愛してる、愛してるよ」




俺はあいつの肩に顔を埋めた
薬をキメた時よりも落ち着いた




俺の中であいつの存在はたぶん''神様''なんだろう

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うさ - くっっそ…大好きだぁぁぁぁ!! (3月31日 18時) (レス) @page24 id: 4170d6f2b7 (このIDを非表示/違反報告)
蘭奈莉逢瑠悲@カナリア:ルカ(プロフ) - 春ちゃん、結婚しようか((作者様ありがとおおおお (11月30日 5時) (レス) @page24 id: 4d14879615 (このIDを非表示/違反報告)
ピーナツこんばんは - コメントありがとうございます。好きと言ってもらえてとても嬉しいです。これからもご愛読よろしくお願いします。 (2021年11月12日 22時) (レス) id: e404eb8dd9 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - めちゃくちゃ好きです!!!!! (2021年11月9日 2時) (レス) @page16 id: b821776774 (このIDを非表示/違反報告)
ピーナツこんばんは - コメントありがとうございます。春千夜くんの笑顔は凶器ですよ。 (2021年11月1日 22時) (レス) id: e404eb8dd9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ピーナツこんばんは | 作成日時:2021年10月11日 21時

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