【A3!】誰かの1番になりたい。

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「…あ、そうなの。うんわかった。」


ピッとボタンを押し、電話を切る。

誰に電話していたのかなんて愚問だ
まあ所謂せふれってとこだろう




寂しい




外へ出て最初に思ったのはそれだった



寂しい？何が？
こんなこと、日常茶飯事なのに。


頭の中はそんなことばかり




カンパニーに来てひっそり思っていた


あ、やっぱり愛されるのはいづみなんだ、と。



劇団員が呼ぶのはいづみのことばかり。


別にかまって欲しいとは思っていないただ、





「ああ……やっぱり私、誰かに愛されたいのか」



そう、私の願いはただ1つ。
誰かに1番に愛されたい。それだけ。


いづみはいつもそうだ。いつも私を通り越して1番。私が1番になることなんて、



______ない





「Aちゃん？」

「……、至…さん」

「こんな所で何してるの？」



確か名前は至、だったっけ


……この人、会社帰りか
ああ面倒だ、同級生で女の免疫なさそうなあの子、太一から狙おうかと思ったけど




「……？」



にっこりと笑う至に背中がゾクリとする
気持ち悪い。こういう作り笑い、あまり好きじゃない


………はあ、まあどうでもいいや




「ねえ至さん」

「どうしたの、何かあった？」

「…私を」






______抱いてくれませんか？

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