【A3!】誰かの1番になりたい。

▽愛されたい妹 ページ2

いづみside



冬組旗揚げ公演、「天使を憐れむ歌。」が終わってみんながひと段落した頃。


私は劇団員全員をリビングへ呼び出した




「監督ちゃん、どーかした？」

「アンタから呼び出されるなんて…嬉しい。」

「みんな集まってくれてありがとう。あの…大事な話があるんだけど」




"大事な話"



その言葉に反応したみんなは、いつもとは違う真剣な顔で話を聞いてくれる。





「大事な話って…なんだ？」

「あ、ごめんなさい。左京さんには話しておこうと思ったんですけど、急なことで時間が無くて…」




私はひと呼吸置いて、話し始める




「実はお母さんが妹をMANKAI寮に住ませてあげてって言い出して…私も事情が事情だから、心配で連れてこようと思ってるんだけど一応みんなの意見を聞こうと思って」

「事情ってなんですか？」

「確かに、その内容によって意見は変わるな」




紬さんと丞さんにそう言われ、私は言おうかどうか迷った。


みんながこんなことで妹を嫌ったり避けたりするわけないってわかっているけれど、妹がどう思うか…

でも話さなきゃ、進まない。Aが前に進めない。

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