24時間テレビーNEWSー

手越side ページ44

気持ち悪い。


頭ががんがんする。


そう思って、目が覚めた。


起きたことがばれないように、まだ目を瞑ってるけど。


なんとか耐えて体感時間は1時間くらいだけどまだまだ病院に着く気配もなく。多分5分も経っていない。


気持ち悪い…。


…気持ち悪い。


…気持ち…悪い…。


何パターンもの気持ち悪いが頭を巡る。


まだ大丈夫、まだ我慢できる。まだ頑張れる。


自分を騙して病院に着くのを待った。けど、一向に着かない。


俺のためにゆっくり運転してくれてるのもわかってるんだけど…速く、って思ってしまう。


小「まっすー…シゲ…中々前に進まないよー…どうしよう…今は寝てるからいいけど手越起きたらしんどいよね…」


増「珍しいなこの道が混んでるなんて。なんかあるのかな？」


加「なんだろうなー。確かに手越起きてこの中ずっといるのきついよな」


混んでるんだ。


ごめんね慶ちゃん焦らないで、心配しないで。


俺は、大丈夫…だから。


そう言いたくて、ゆっくり、ゆっくり起き上がった。


まっすーもシゲもすごくびっくりしてる。


急に起き上がったからか目を開けたからか頭の痛みが強くなって吐き気も強くなる。


きもちわるい…。


ぎゅっと目を瞑ると、はっと我に返ったまっすーが俺の背中をさすってくれた。


増「手越、どうしたの？しんどいの？」


手「おれっ…だい…じょぶ…だからっ…」


そう言うと大丈夫じゃない吐き気が俺を襲った。


吐く。


そう思って、もう駄目だからせめてもの抵抗に口をおさえる。


増「手越！？吐く！？」


加「え！？袋…袋どこだー！小山袋どこっ！？」


車内が軽くパニックになる。俺も気持ち悪さがピークでパニックだ。


気持ち悪い、吐く、頭痛い。無限に頭を巡る。


手「…うっ…」


小「わぁぁぁ！待って！袋、はいっ！」


慶ちゃんが振り返らずまっすーに袋を渡した。


増「手越ここ！ここに吐いて！」


手「うっ…うぇぇぇぇっ！はぁっ…うぇっ…ごほっ…はぁっ…」


もうやだよ…。


気持ち悪い…。


そんな弱い心が見え隠れする。


吐き終わっても気持ち悪くて吐く前も気持ち悪くてつくづく嫌になる。


こんなになったのは俺の体調管理が出来てなかったからなんだけど…。


手「っ…ま…す…」


やっぱり弱い俺がいて、誰かに甘えたくなってまっすーに抱きついた。


増「手越大丈夫だった？ほんとは我慢してたんじゃないの？」



や、ごめんなさい。なんかもっとちゃんとします。

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