24時間テレビーNEWSー

□小山side□ ページ39

こんなになってまで迷惑じゃないかとか、何を言い出すんだろう。


迷惑なわけないじゃん。どんなに俺に好かれてるか自覚してる癖に。


まぁでも、1人はやだから慶ちゃんの家、って言ったのは可愛かったかな。わしゃわしゃって頭撫でてやりたかった。


多分今も、寝ていいよってまっすーに言われて寝たけど、本当は遠慮してる。


増「…手越、明日大丈夫かな」


突然まっすーが口を開いた。


誰もが思っていたこと。そして、誰もが言うのを避けて来たこと。更に言えば、絶対に避けられないこと。


加「この熱で…この体調の悪さで大丈夫になる可能性は低いよな」


小「うん。一晩で下がる熱じゃないし、一晩で治る咳とか…吐いたりとかの症状じゃない」


なるべく、ネガティブなことは考えたくないし、言いたくない。けど、無責任に大丈夫だなんて言えない。


増「だよな…でも手越ならやるって言うし、勿論やるしかない。けど…こんなんで24時間もつ？今日寝てちょっとでも良くなればいいけどさー…そう願いたいけど、悪化したら手越は本当に辛いよ」


加「俺らはなー…サポート出来るけど、実際無理するのは手越だもんな」


小「んー…手越、頑張りすぎちゃうところあるしね」


みんな黙りこむ。その視線の先には苦しそうに眠る手越がいた。まっすーはそっと手越の額に浮かんだ汗を拭う。


重たい沈黙を破ったのはマネージャーだった。


マネ「家…着きましたよ」


小「あ！ありがとう、お疲れ様」


マネ「いえ！お疲れ様でした。みなさんも体調気をつけてくださいね」


増「うん。手越ー。着いたよ。起きて」


手「つ、いた？け…ちゃ…の、いえ？」


小「そうだよー慶ちゃんの家だよ」


増「俺、迷惑とか思わないから、背中乗りな」


手越はまだうとうとしながらまっすーを見た。


手「ほんと？め…わくじゃ、ない？」


増「ほんとほんと。ほら」


手越はぱたんとまっすーの背中に乗ったというか倒れこんで俺たちは車から降りた。


小「じゃあね、ありがとう。お疲れ」


マネ「はい。明日は4時30分に迎えに行きます」


マネージャーは小声で言って来た。ばれたら大変だから、だと思う。


小「え！？早っ。明日何やんの？24時間テレビの前」


マネ「直前舞台裏みたいなの撮るらしいですよ。終わった後に放送するやつです」


小「そっかそっか。ありがと、じゃあ」


マネ「はい、お大事に」


マネージャーは帰って行って、俺たちは玄関へ向かった。

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