君を待っていた【第五人格】

髪を切られた2日後 リッパー ページ33

やっぱりハンターの中ではリッパーが1番嫌いだ、自室の鏡に映る不自然に一部だけ異様に短くなった髪を見ながらそれを再確認できた。

何故髪の一部が異様に短いというと戦いの最中にアイツがあの刃物で私の髪を切ったからだ、思い出すだけでも嫌気がさすので思い出したくないが鏡を見るたびに思い出されるのでどんどん嫌気が溜まっていく一方。ベッドの上でゴロゴロしてても時間の無駄なので鏡を隠すものを探しに行こうかと、目的を決めて床に足を付けた

カーテンやテーブルクロスを使うわけにはいかない、タオルだと面積が狭いので有効に使えない、すぐに見つかると思えたがそう簡単に見つからないという現実に小さなため息がでる。隠すものがないのなら、いっそのことあの鏡を部屋から出した早いかもしれない…みんなから大袈裟だなといわれそうだが、私がよくなるのでやるか

丁度いい布探しはやめて鏡を運び出すため自室の前へと戻ってきた、扉を開けて鏡を運び出すかといき込んでドアノブに手を伸ばすと

「A！ここに戻ってきてたのね」

突然横から私を呼ぶ声がして驚いた…この声は
横を見れば手に何か四角い箱を持った医師のエミリーが立っていた、エミリーはにこにことした優しい笑顔を浮かべながら私に近づいてきては四角い箱を私の手に強制的に持たせてきた

「ふふっ貴女の髪を切った人から贈り物らしいわ」

…思わず床に叩きつけたいという衝動が走るが思いのほか強いエミリーの握力と腕力によりその行動は妨げられる、強すぎません？腕ちょっと痛いんだけど…どこにそんな力あるの？怪力つけてる？

「Aが怒って地面に投げつけたい気持ちはわかるけど、相手からの謝罪を無下にするのは駄目よ」

優しく微笑まれてねっ？と静かな威圧をかけられ渋々と投げるために力を入れていた腕から力を抜くと、エミリーの手も離れていく。投げるチャンスだが投げたら最後どうなるのか分からないので投げ捨てるのは完全に諦めた。


鏡のある自室に戻りテーブルの上にあの贈り物やらを置いてはベッドに沈む、開けなかったらまた何か言われるのはだいたい想像つくが、それよりアイツからの贈り物などを受け取った事実がとても嫌だった。

贈り物を見た翌日 リッパー→←お話ししてから８分後　曲芸師

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