君を待っていた【第五人格】

餌付けして7分 占い師 ページ25

机の上にいるまん丸目にふわふわな羽毛が魅力的な占い師のフクロウ、目の前に餌を左右に動かせばそれを追うように頭を動かす様子が可愛い過ぎたのでついついふざけて長い時間動かしてしまい、ホッホッーと鳴いては威嚇の構えをとられてしまう、完全に私が悪いのですぐに餌を大人しく渡せば威嚇の構えを解き満足そうに餌を飲み込む。

「楽しそうで何よりだよA」

満足げなフクロウの顔を眺めていれば不意に後ろからそう声をかけられるが、振り返らなくともその声の持ち主は占い師のイライだと理解ができる、餌を与えていたフクロウはいつも肩に止まっている彼の相棒であり今いる部屋は占い師の部屋なのだから彼しか声をかけてくる人はいないのだ。

恐る恐る手を伸ばせばフクロウは自ら手の方に来てくれて体を触れさせてくれた、見た目からふわふわしてるが触ればその触り心地に手が放すことができない、日頃の疲れが取れていくのを感じる。

ふわふわを堪能していると私の顔の横から占い師が顔をのぞかせた、目隠しを取っているため彼の素顔がよく見える、目隠しを取っているのはフクロウの餌やりに関係があり流石の占い師も目の前で、フクロウの餌であるネズミが目の前で揺られているのは見たくないらしい

「紅茶を入れたけど飲むかい？」

いつもと違う目まで見える笑顔は新鮮で少しドキリッをしたが気のせいだろうと流して、紅茶を受け取り少し冷ましてから音を立てずに1口飲む。やっぱり美味しい占い師の紅茶だ、前に私が作った紅茶と飲み比べたが占い師の方が明らかに美味しいので少し悔しい

ちびちびと紅茶を飲んでいれば占い師は皿に乗ったクッキーを私にくれたので、お礼を述べて口の中に入れれば先程飲んでいた紅茶とよく合う

「たまにはって思って作ってみたんだけど、どうかな？」

「これってイライの手作りなの？私のより確実に美味しいよ」

お菓子の腕さえ負けている事実を静かに受け止めてクッキーを味わう、やはり美味しい一枚また一枚と食べてしまう、どう作ったらこんなに美味しくなるのだろうか気になるが疑問は食欲により消え去る

「Aは本当に美味しそうに食べてくれるから嬉しいな、次来るときまでには新しいお菓子の作り方を覚えておくよ」

楽しみに待っててね、といわれたので元気よく頷き楽しみにしてるねと返す
次ここに来るとき楽しみだな

暗闇で過ごした57分間　探鉱者→←謝られた1週間後 白黒無常 続編

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