君を待っていた【第五人格】

転んだ３秒後　白黒無常 ページ23

今日のゲームは湖景村でハンターは白黒無常、怒涛の勢いで慈善家のピアソンさんはロケットチェアで戻されたのは先程のこと、２分で1人いなくなるのはかなりの痛手で勝てるかどうかが不安になってきたが、私一人で抱えている不安ではないのだろう他の二人だって不安を持っているはずだからそれを払拭する為に頑張るしかない。

仲間がチェイスを頑張ってくれて3人でも暗号機は残り２台となった、1人がチェイスをし続ければ残りの2人で丁度ことが足りる台数だからこそここが性根場なのだ、チェイスをするならばハンターからの時間を稼ぐ努力に解読なら中直りなどのタイミングを見計らって解読を終えなければならない、油断はしてはならないのである

そしてどうやらチェイスの役は私に回ってきたようだ、先ほどまで追いかけていた傭兵はいくら追いかけても捕まえることができないと判断して傘による遠方移動で私の前に現れる白黒無常

「おや、Aさんでしたか…貴女は最後に狙おうと思っていたのですが生憎そんな余裕がないので狙わせてもらいますね」

にこりと彼は笑うが笑い返す余裕や義理がないのですぐさま背を向けて走り出す、追ってくる気配を感じながらどう逃げるかを考える、仲間の努力を無駄にしないためにも逃げなければ

造船所から始まったチェイスは建物に移っては更に船の横側で解読済みの暗号機がある場所へ移る、ばしゃりと海水が脚に当たるが逃げるためならそんなことは気にしてられない、どれほど暗号が進んでいるのかわからないがいつかは絶対に終わる、だからこそ逃げ続けなければ

後ろをみれば大振りの攻撃してくるのがわかり当たらないように体を動かせば足がもつれて、一歩二歩三歩とどんどん海の方へよろけて最後にはバシャリッと見事に海に体がつかる、そこまで深くはないが浅くもない、チェイス中にやってしまったなと思っていると

「A！！あっああぁぁあぁあ！！」

いきなり声を荒げながらこちらに白無常がきては私を軽々と持ち上げ、急いで砂浜の方へ運んでいくので私は大人しく連れて行かれるまま、砂浜につけば力なくへたり込み私を抱きしめる白無常は強く十秒ほど抱きしめた後に少し離して私の顔を見つめだす

「Aはここにいますよね…」

「いっいますよ、生きてます…よ？」

そう返せばまた抱きしめれる、よかったを繰り返す白無常の体は微かに震えていて声も震えている
なんとなく背中に手を伸ばしてさすると小さく、ごめんなさいっと謝られた

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