【ヘタリア】あの日、あのとき【都道府県】

１３話 ページ14

朝、いつものように朝日が上っていく。


今考えれば９日にも10日にも大きめの地震があった。


たまたまだろうと思ってそのままイギリスとスペインをここへ連れていった。


一日さえずれたら二人はこんなところにいなかったかもしれない。


責任感が重くなり大変申し訳なくなった。


(大阪なら前向きなんだろうなぁ…海鮮丼のおじさん生きてるかな…)


すると目が覚めた人が外の空気を吸うためか少しずつ出てきた。


「ねぇ、宮城さん」


声をかけたのは年長?小学校低学年?ぐらいの男の子だった。


『どうしたの?』


「昨日のお昼ご飯からなんにも食べてなぐでお腹空いた…」


地震が起こったのは2時46分。


普通の家ならおやつすら食べてないだろう。


それでさらに夕飯も食べてないとお腹が空くのは当たり前だ。


『私今食べ物持ってないの。スーパーにいったら少しぐらい分けてもらえるんだけど』


「流されたからね。」


男の子は空腹のせいかで泣きそうだ。


『スペインさん!』


よくこんな状態で今も寝れるなと思うが…


スペインなら何か食べ物を持っているはず。


「どしたん?」


『なにか、食べられるもの持っていませんか?』


「あー、ごめんな。持っとらんわ。お腹すいたん?」


今日か明日もしかしたら食べ物が届くと思う。


でも子供なら、いつくるかわからないのに待つのは嫌だろう。


『全部流されて…ここから遠くにはまだ食べ物はあると思いますが…。』


「探すか?まだあるだろ」


困っていると後ろから


「ぼく、羊羮いるかい?」


「なんで羊羮?」


「今日買ったばっかりだがらね。カバンにいれたんだよ。」


おばさんが子供に食べ物をあげたことでなんとかその場を乗りきることはできた。


『食料…あ、イギリスさんスペインさん国へ帰りましょう。日本国民じゃないなら
優先して帰ることができますよ。』


「え、でも…」


『私は大丈夫です。』


ほぼ無理矢理だが二人を帰すことにした。


(必ず、復興させてみせますよ…!)

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