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「キム・ヨン・タイだ。月龍の側近のひとりだよ間違いねえ」
「やっぱりここか。しかし厄介だな…チャイナ・タウンのド真ん中じゃねぇか」
ケインの子分らが撮ってきた写真をシンが見て確認する。確かにチャイナ・タウンのド真ん中となると動きにくいことこのうえない。
「張大飯店の地下に抜け道があるんだ。そこを使えば地下倉庫まで行ける。ショーターの姉さんに頼めば…」
「張大飯店…死んだショーター・ウォンの実家か？前のチャイニーズのボスの？」
「ああ」
「マーディアか…」
英二が視線を下にずらした。それに気付いたのが俺の他にいるのかは分からないが彼をじっと見つめる。横にいるアッシュがマーディアか…と呟いて少し厳しい表情をしたあとに部屋を出てどこかに電話をかけていた。きっと張大飯店だろう。
『さあ、お前ら支度をしておけ。今のうちに銃の準備をするんだ』
「今夜決行だ」
戻ってきたアッシュがひと言そう言うとみんなゾロゾロと動き出した。
『ああ、英二は俺とお留守番だぞ』
「え？Aは行かないのかい？」
『俺なら何かあった時お前を庇いながら戦えるからな』
「浮気だよ、浮気」
『違うっつの』
んべ、と舌を出すアッシュの頭に軽く拳骨を入れる。あははと苦笑いする英二を忙しく人が行き来する部屋から追い出しコンピュータのある部屋へと移動する。
「なんかごめん、気を使わせちゃって」
『なーに、英二が謝る事じゃない。それに大人数で行くのも返って邪魔だからな』
「邪魔って…」
一旦部屋を出て枕を3つと毛布を少し多めに持って戻る。それを床にポイと投げ捨て寝転がる。少し地面が固いがまあ良い寝床だろう。
『英二、少し寝よう』
「うん、良いね」
俺の左隣に英二が寝転ぶ。そこで大声でアッシュを呼ぶと少しして入り口からぬっとアッシュが顔を覗かせた。部屋をくるっと見渡して下を見たときに眉間に皺を寄せた。
「…何してるんだ？」
「今からお昼寝するんだよ」
『ほら、ここ開いてるぜ』
右隣をポンポン叩きながら微笑むとむ〜っとしながらドスドス歩き隣に寝転がった。
両隣に人がいてその状態で寝る、というのが何だか新鮮だ。勝手に肩のつけ根を枕にしているアッシュの首の下に腕を回し毛布をしっかりかけてやる。
「じゃあおやすみ」
『おやすみ』
「おやすみ」
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ゆうな(プロフ) - 葵さん» わ〜ほんとですか！？嬉しいです！！そうなんですよ〜！色々突っ込んでたら５作品目になってしまいました笑ありがとうございます！頑張りますね！ (2019年1月4日 18時) (
レス) id: b1153871a1 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - 全シリーズ読ませてもらってます！もう5作品目ですね！！いつも楽しみに読んです！これからも応援してます！頑張ってください！ (2019年1月4日 15時) (レス) id: 0416d8cced (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうな | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org
作成日時：2018年12月31日 22時
