ただ君を見つけただけ。《 hk × kt 》

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『__________はじめまして！なにかご要望はありますか？』



「......は？」






思わず口から出た言葉に、けいとはきょとん、としている。

いやいや、俺の方がびっくりなんだけど。

だって突然、まるでスイッチが入ったかのように喋り出した彼に、驚かない方のがおかしいと思うんだけど。






『えと......ひかる、さん？』



「ご要望って......意味、わかんないんだけど」



『え？あっ......すみません、昔の癖で、つい。』






そう言ってわかりやすく両手で口元を隠す姿がなんとも愛らしかった。

だけど彼の姿をよくよく見てみると、ところどころおかしいところがある。なんというか......錆びついているかのような音がどこからか聞こえてきて、動きもなんとなく硬いような気がする。

それに、今の言葉も引っ掛かる。





「......ねぇ、」



『はい？』



「昔の癖って......どういう意味？君は......けいとは、何者なの？」



『.........俺は、何者でもありませんよ。』






柔らかに笑う姿に、思わず胸がどくん、と脈打った。

けど、次に彼から発せられた言葉に、俺の思考は停止さぜるを得なかった。









『何者でもない......だって、俺は人ではないのですから。』





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