ただ君を見つけただけ。《 hk × kt 》

__________024 ページ24

･



「......終わりは、くるよ」



『え？』



「けいとだけじゃない。俺も、慧さんも、それにここに置いてあるものも、いつかは必ず終わりがくる。

永遠の命なんて、そんなもの戯れ言だよ。




......それは、ただの願いでしかないから。」





『.........じゃ、じゃあ！ひかるさん！』




「ん？なぁに」




『お願い、したいことがあります』






そういうと、何を思ったのか急に床に頭をついたけいと。

意味のわからない俺が戸惑っていると、彼はいつもみたいな控えめな声ではなく、はっきりとした口調で話し出す。






『__________......お願い、です。




慧さんが帰ってくるまで、私はここに居続けたいんです


どうか、それまで.........







あなたの手で、私が壊れた時は直してもらえませんか？』







都合の良い解釈かもしれない

都合の良い言い訳かもしれない




それでもいい。俺は、ここに居られる何にかが欲しかった。







それを、今君は俺に与えてくれたんだ。









「__________......分かった、約束する」




『ありがとうございます！』








だけど俺は、後悔することになる。

こんな軽々と、約束なんかするんじゃなかったって。



･

__________025→←__________023

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す