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「......照史、神山くん泣いてる...?」
『えっ...あ、ホンマや......!』
正確には、涙目になっとるけど、それは今にも溢れそうな感じで。
俺は、ゆっくり近づいていった。だんだんと、2人の会話が聞こえてくるようになってきた。
「......せやから、迷惑やって」
「なんでなん?別にええやん、俺ら友だちやろ?」
「はぁ?いじめといて、何言うてんねん!」
「いやぁ、さらに可愛くなっとるとはなぁ...やっぱし、あん時無理矢理でもしとくんやったな」
「......っ、最低...近づかんで」
足が1歩ずつ店に近づく度、2人の会話がはっきり聞こえるようになってく度。
俺の中のイライラは、どんどん膨らんでいく。
「もしかしてあれか?彼氏でも出来てやっとるからそんでこんな可愛くなったん?」
「はぁ?!ホンマ...警察呼ぶで?!」
「は?呼べば?そんな勇気もないくせに」
「やっ...離してや!」
「じゃあ今日終わったら俺ん家こいや」
「行かへんって...やめてって......っ、」
次の瞬間、俺は何が起こったんか分からんかった。
ただ、気がついた時には目の前にその男は道に倒れ込んどった。そして、俺の手は前に伸び拳を作っとった。
......も、もしかして...
「おい、照史!やから勝手に体乗っ取るなって...」
『......いや、今回俺入ってへんで?まぁ、しげが殴らんかったら、殴ろう思っとったけど』
その言葉に、全身の血の気が引いて汗が止まらんくなった。
やっちまった......と思った瞬間、その男が鋭い目付きで立ち上がり、俺の方へ近づいてきた。
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翠恋(プロフ) - 笙緒さん» 笙緒さま、コメントありがとうございます!そう言って頂けてとっても嬉しいです!ありがとうございました、また違う作品でお会い出来るように頑張りますのでどうぞよろしくお願いします! (2019年7月21日 14時) (レス) id: 232e0efe2c (このIDを非表示/違反報告)
笙緒(プロフ) - 完結おめでとうございます!とっても素敵な作品をありがとうございました。もう最後は泣いて泣いて(笑)すごく感動しました!どうかお幸せに...と思いつつホッコリとした気持ちになりました。また素敵な作品をお願いします! (2019年7月21日 13時) (レス) id: 2935873422 (このIDを非表示/違反報告)
翠恋(プロフ) - ? は ま たさん» ? は ま たさま、コメントありがとうございます!拙い文章でしたが、お届け出来たら嬉しいです!励みになります!これこらも頑張って作品をお届けしていきます、どうぞよろしくお願いします! (2019年7月21日 9時) (レス) id: 232e0efe2c (このIDを非表示/違反報告)
翠恋(プロフ) - 樹れれ*さん» 樹れれ*さま、ついに完結しました!ありがとうございます!これからもいろんなCPでの作品をお届け出来たらと思います、これからもどうぞよろしくお願いします! (2019年7月21日 9時) (レス) id: 232e0efe2c (このIDを非表示/違反報告)
翠恋(プロフ) - 莉子さん» 莉子さま、コメントありがとうございます!拙い文書でイメージが伝わるか不安もありましたが、無事に届いたようで嬉しいです!ありがとうございます!これからも新しい作品を作れたらと思いますのでどうぞよろしくお願いします! (2019年7月21日 9時) (レス) id: 232e0efe2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:時雨 | 作成日時:2019年6月23日 22時