* # ページ21
流されるがままに流されて、カーテンを閉め切った薄暗い部屋の中。
まだまだ乱雑とした室内などものともせず、真新しいベッドの上のシーツもずいぶん皺が寄ってしまった。
それもこれもぜんぶ、いのちゃんのせいだもん。
「んぅっ...ふ、ぁあっ...!」
「けいと、もっと声きかせて」
「あっ、ん、ひっ...ぁ、んぁっ」
律動を速めて、俺のにも手を伸ばしてきて、どうしようもできなくて少し透明になってきた欲を吐き出した。
そんな俺に満足そうに笑顔を浮かべながらも、変わらず腰を動かし続けるいのちゃんは、本当に変態だと思う。
だけど、そんないのちゃんに感じっぱなしな俺がいるのも事実で、もう今はこの幸せにただ浸っていたいって思っていた。
「...っ、くっ...けいと、そろそろっ...」
「うぁっ、ぁあっ...!けぇっ...ひ、ぁあっ」
ラストスパート、そう言わんばかりに腰を激しく打ちつけて俺の先端を引っ掻いた途端、またも欲を手放した俺。
その締めつけでどうやらいのちゃんも達したらしく、中に温かい感覚があり思わず抱きついて2人で余韻に浸っていた。
「...けいと、ありがとう」
「ふぇ...?!」
「こんな俺だけど...これからも、よろしくね?」
「そんなっ...俺の方こそ、よろしくお願いしますっ」
おでこをくっつけて、2人で微笑みあって。
こんな幸せな時間がずっとずーっと続いてくれればいいのに。素直にそう思ったけど。
・
__________ピンポーン......
・
「いのちゃーん!引っ越しのお手伝いにきたから開けてー!」
「えっ...?!ゆ、ゆうと先輩?!」
「...あー、頼んでたの忘れてたわ」
「どっ...どうすんの?!」
「んー...もう少しこのまま...」
「はぁ?!...っ、ホントに、ばかぁ!」
__________いのちゃんは、やっぱり適当。
340人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あかり(プロフ) - 翠恋さん» すごく嬉しいです!!!楽しみにしてます^^ (2018年1月22日 7時) (レス) id: 0083b728f1 (このIDを非表示/違反報告)
翠恋(プロフ) - けーた。さん» けーた。さま、コメントありがとうございます!長い間応援して頂けましたこと深く感謝致します。またこんないのけとちゃんたちが書けたらいいな、と思ってます。楽しんで頂けたならなによりです。これからもどうぞよろしくお願いします (2018年1月22日 6時) (レス) id: 232e0efe2c (このIDを非表示/違反報告)
翠恋(プロフ) - あかりさん» あかりさま、コメントありがとうございます。また、長い間応援して頂けましたこと、心より感謝致します。番外編、ぜひ書きたいです!←他の作品が落ち着いた頃新作として出させて頂きたいと思いますのでその時までよろしくお願いします! (2018年1月22日 6時) (レス) id: 232e0efe2c (このIDを非表示/違反報告)
けーた。(プロフ) - 完結おめでとうございます。…とは言いつつやはり少し寂しさも感じます;翠恋さんのお話でいのけと好きになった私なのでこちらのお話もとても楽しませて頂きました(*^^*)長い間の連載お疲れさまでした。これからも色々なお話を読ませて頂けるのを楽しみにしています* (2018年1月21日 16時) (レス) id: 5c1dcb4cdc (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - 完結してしまったぁぁぁぁぁ(泣)連載はじめの頃から読んでて、とても大好きなお話でした。感動のラストで、もうこのお話が読めなくなると思うと悲しいです…番外編で、大学生活とか、やってるふたりとか(言い方)、魅せてもらえたら嬉しいです (2018年1月20日 23時) (レス) id: 0083b728f1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:時雨 | 作成日時:2016年12月2日 23時