学校1の美少女は俺の彼氏だったりする ぱーと4

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プロムの会場は、学校が持っている大きなコンサートホールのようなところ

ここで、みんなの前で演じるのかと思うと体が震えて足がすくむ

衣装に着替えても落ち着かなくて、喉が乾いてきた

こんなにも俺が緊張のピークを迎えているのいうのに





「いいね、ドレスアップ前のけいともなんかそそる」


「...うるさい、変態」






訳わかんないことを言いながら俺の隣に座って手を握ってきたいのちゃんに冷たく言い放つ

それなのに聞こえていないのか「これ買い取ろうかなあ」なんてまたバカなことを言っていた。いのちゃんはどこまで呑気なんだろう

今日で最後のこと、いつまで気がつかないつもり？

俺は、こんなにも__________






「...寂しい、のに」



「やっと本音言ってくれた」



「え...？」






そう言って頭をぽんぽんとされたかと思ったら、いのちゃんの瞳から涙がひとつ零れた

なんだ、いのちゃん...強がってただけじゃんか

そんなことにも気づけないで、俺...

すぐに涙を拭って「ごめんね」と呟く。なにを謝られているのかさっぱり分からないんだけど





「少しだけ、不安だったの。ほんとはけいと、迷惑だったんじゃないかなぁって」


「そんなこと...まぁ、時々」


「そこはないって言うとこでしょ〜笑」






一応、迷惑かもって思ってはいたんだと知って少し驚いた

同時に、やっぱりいのちゃんは気遣い屋で優しい人だったことを再認識させてくれた







__________この人、好きになって良かった







「あっ...はじまるね」


「うん、楽しもうな？けいと」


「しっかり捕まえにきてよね？王子様」






それだけ言って、俺は踏み出した

まだ知らない未来が待っていることも知らないで

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