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第10章〜世界がまた壊れていく〜 ページ15

あぁ、時間はこんなにも早く過ぎていく。

あれから2ヶ月ほど経って、夕闇燈との約束の時間があと1週間で来てしまって。世界は本当に酷いと思う。

神様がいるなら、私は愛されてはいないんだろうな、なんて自虐的な考えに至る。

ふと、正義とは何かを考えてみる。きっと客観的に見て、私は悪だ。

世界を滅ぼすことを企む、悪。じゃあ、正義とはなんだろう?悪を殺してでも止める人だろうか。

それはあまりにも納得のいきすぎる答えだった。正義と悪は対の言葉だ。悪を裏返せば正義になるし、正義を裏返せば悪になる。

でもそれは、納得のいく答えでもあり、それは違うと思えるような答えでもあった。

悪は正義と価値観の違う正義だ。自分のエゴでものを実行する。自分がこうしたいと、思った事を正義として動くから、それはそれで正義と言えるのかもしれない。

客観的に見た悪の視点から見れば、正義は悪に映るのだろう。

自分とは違う事を考えて、それを実行する者は悪に映るのだろう。

そう考えるととても納得がいった。ああ、それなら分かりにくくてもいいなと思う。でも、それはきっと自分を認めたくないだけなのだろう。自分を悪だと考えて、それでも正義になりたいから最初の考えは認めたくなくて。

「はは、何それ。馬鹿みたいじゃん……。とっくに、諦めてたはずなのにね」

こんな私という呪いのかかった世界で、正義と悪は紙一重になる。そう信じたかった。でも実際は夕闇燈が世界を滅ぼした時みたいに、悪は悪。正義は正義のままで、悪は怯え恐れられる存在で、正義は好かれる存在なんだ。

そんなの、分かっていたのに。いや、分かっていたからこそ信じたくなかったんだ。

本当に、馬鹿みたい。

.→←??章〜破滅の音〜



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設定タグ:ハイキュー , ファンタジー , 魔法学校   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:凛花 | 作成日時:2017年1月9日 16時

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