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僕が中学生になっても、何も変わらない日常が僕を支配していた。
いつものように冷えた朝ご飯を食べ。
いつものように誰も話しかけてこない学校へ行く。
だがしかし、その日だけは、いつもと違うことが起こった。
授業中、僕は副校長に職員室に来るように言われた。
周りの奴らはヒソヒソ、クスクスするだけ。
僕は黙って席を立ち、教室を出て行った。
その時は、僕の無表情な仮面が崩れるだなんて、夢にも思っていなかった。
「う…そだろ、嘘って言えよ!なぁ!!」
僕が職員室に呼ばれた理由。
かあさんが車に轢かれて、死んだ。
副校長はオロオロするだけで、僕が掴みかかってもされるがままだった。
僕は副校長と共に、病院へ行った。
重々しい雰囲気の部屋に入って、僕は横たわっていたかあさんの顔を見た。
目を閉じたかあさんの顔は、ただ眠っているようで。
普通に明日になったら目を覚ましそうだった。
もしかしたらこれは何かのドッキリなんじゃないかと思い、かあさんの頬に触れる。
…それは、まるですべすべの冷たい石のようだった。
思い出すのは昨日のかあさん。
いつもより声のトーンが高かった。
不思議に思って理由を聞くと、久しぶりにとうさんと会うんだとか。
こんな絶縁ぎりぎりの状態でも、やはりかあさんはとうさんを好きならしい。
時間的に、とうさんと会う前にかあさんは死んでしまった。
もしかしたらとうさんに会いに行っている最中に事故にあったのかも。
…そう考えると、かあさんはすごくあほらしく思えた。
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Leaf(プロフ) - フロチャから来ました。フロチャでは男の子が怖かったけど、この作品を読んだ後は何だか感じるものが違いますね。すごく素敵な作品でした。 (2019年1月14日 21時) (レス) id: b8ce9cd4fa (このIDを非表示/違反報告)
白猫のような(プロフ) - フロチャのストーリーに入り込みました! とても面白いです、更新期待しています! (2018年10月23日 21時) (レス) id: 2e8f40e4be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柴葉ましろ | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2018年10月21日 14時