君との日常

＊ ページ39

静かな車内。


私の好きな音楽を流してくれたお父さんの横顔は、少し戸惑っていた。





ここは、勇気をだして。



｢お父さん、ありがとう。｣


『Aが無事でよかった。』


そう微笑んだお父さん。


｢そして…ごめんなさい。｣



『お弁当、美味かった？』



｢…え？あれ、やっぱり…｣



『お父さんなりに頑張ってみた。』



全ての糸が繋がった気がした。


朝早くから、作ってくれたんだ…


『A、俺の話、聞いてくれる？』

｢…うん。｣

『俺の娘はAしかおらん。たとえAが俺を父親として認めてくれなくても、俺はAを娘としてしっかりと愛する。』


お父さんの言葉ひとつひとつが優しかった。

『無理に認めろ、とも言わん。血が繋がってないのも事実。

でも、俺がAのことが大好きってことはやめろ、って言っても無理なことだから。大事な娘やもん。』


まっすぐ前を向いて、運転しながら話すお父さんの横顔は、父親の顔だった。



｢お父さん、今までたくさん傷つけるようなこと言ってごめんなさい。こんな私が娘で、ごめんなさい｣


『謝らんでいいよ。俺は父親なんだから』





父親って…

お母さん、お父さんと結婚してくれてありがとう…


．



上沢｢近ちゃんの最近の顔やばかったもんな笑｣

石川｢そやで、A。電話でどーしよーどーしよーって｣

松本｢らしくなかったもんな笑笑｣


上沢｢Aも辛かったもんな？笑｣

松本｢いつもニコニコしてるけど、めっちゃ心配性なパパなんよ？笑｣


石川｢A、パパのこと、好き？｣




｢…好き。大好き…｣




血が繋がってない？
そんなの関係ない。

私はお父さんの娘なんだから。

近藤Aなんだから。


世界に一人だけの、私だけのお父さん。



背番号8の背中とは違う、父親の背中。


どっちの背中も、大好きだよ。





━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

お父さん、って設定難しいですね…

歳からしてもイメージつかないし…笑

64＊彼氏→←＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す