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33話 ページ37

怪異を倒す兄ちゃんの後ろ姿は


いつも頼もしくて


かっこよくて


振り向いた顔はいつも優しかった


こんな顔する兄ちゃんは初めて見る


だけど…


いつもいつも


本当は


こんな怖い顔してたのか?


兄ちゃん…


輝「そいつは危険な怪異だ。いまここで祓う。だからそこをどきなさい」


光「い、いやだ!」


輝「やれやれ…残念だよ」


ジャラァッ


光「なっ!」


この数珠っ


怪異捕縛用の…!


光「輝兄っ!」


輝「光はまだまだ未熟なんだから余計なことは何も考えなくていいんだよ」


光「…」


輝「昨日ぶりだね七不思議。元気そうで何よりだ」


花「っ……白杖だ――」


バチッ


花「!?」


輝「杖白は呼ばせないよ。加勢されるとちょっと面倒だからね」


光「…」


雷の檻!!


これじゃ逃げることもできねー


にしても…


兄ちゃんの持ってる霊刀はそもそも攻撃専門の退魔具


あんな器用に雷を扱えるはずねーのにどうやって


花「……ッ」(ギリッ


輝「怖い顔だなぁ。どんなに取り繕ったって君の本性は結局それだ」


花「…」(ドクンッ


輝「ほんの些細な切っ掛け1つで途端に不安になって生者に害を及ぼす厄介な死霊。利己的で凶暴で……人の命を奪ったくせに自分の死は受け入れられずにいつまでも此岸にしがみついているそういうの……見苦しいんだよ」


花「…」


ブワッ


花「!」


ごつっ


花「わっ……っと」


カランカラン


花子が落とした包丁を拾おうとした時


ドッ


輝の剣がつきささり


バリリリィ


強力な電流を流した


花「あぁぁぁぁ!」


光「花子!輝兄!」


輝兄の戦い方はずっと近くで見てたから知ってる


体術で相手の体制を崩し隙を作り


霊刀で傷をつけ


放電!


霊は霊刀を通じて内側から相手の魂を直接破壊する


だから、間合いに入らねぇのが1番だけど


逃げられる感じでもねーし


いくら花子が強い悪霊だって


アレを何度も食らったら間違いなく消滅する!


このままじゃ


輝兄があいつのこと祓っちまう!!


何とかしねーと!

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作者名:きなこもち | 作成日時:2019年11月5日 0時

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