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教えて《ぺけたん》 ページ24

ガチャリ

ドアの解錠音に、私は急いで頬の涙を拭った。
"ただいま〜"といつものふわふわした彼の声が聞こえる。

「おかえり〜」

慌ててそう返すと、
後ろから優しく抱き締められた。

彼の指が頬に触れて、"まずい"そう思った時にはもう遅くて、

「あれ、A泣いてる?」

心配そうな彼の声が耳元で反響する。

「んーん、なんでもないよ」

半ば無理やり笑顔を作って彼の方を見ると、
何故か少し怒ったような彼の顔。

「なんで嘘つくの?」

「ほ、本当になんでもないよ?」

本当の本当は、なんでもないことないんだけど…
でも、遅くまでのレコーディングで疲れている彼に、心配をかけたくなかった。

なのに彼は、


「俺、Aのそういう所嫌い」


突然放たれた"嫌い"という二文字。
心臓がドキリと音を立てる。

(そうだよね、こんな女、めんどくさいよね…)



彼の腕を解こうとした、その時、
再びギュッと抱き締められた。
今度は、さっきよりも強く。

「ねぇ、ちゃんと話してよ…」
「俺、Aの気持ち知りたい」

少し不安気な声で彼が言う。

「ごめん…」

「ん。落ち着いてからでいいから、ちゃんと話して?俺のこともっと頼ってよ。
俺、Aが困ってたら力になりたい」


彼の温もりが、彼の優しさが目に染みる。


「ありがとう」




いつも歌ばっかり歌って、七人で馬鹿なことばっかりしてる彼だけど、

私のことを誰よりも思ってくれる、最愛の人。

最終電車《リクヲ》→←せんせい。《カンタ》



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クロハ(プロフ) - ありがとうございます…最高です… (2017年8月7日 14時) (レス) id: 6a4238f2b9 (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラ - ありがとうございます(´;ω;`) (2017年8月4日 18時) (レス) id: 874f7f8e04 (このIDを非表示/違反報告)
瀬名(プロフ) - クロハさん» わかりましたー! (2017年8月4日 15時) (レス) id: b502a9e7b5 (このIDを非表示/違反報告)
クロハ(プロフ) - またまた失礼します(*´-`)エイジ君で甘めなのお願いできますか? (2017年8月4日 2時) (レス) id: 6a4238f2b9 (このIDを非表示/違反報告)
瀬名(プロフ) - 翡翠さん» 本当ですか!そういっていただけて嬉しいです。これからも応援よろしくお願いします! (2017年8月1日 20時) (レス) id: 60b5c0e445 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瀬名 郁 | 作成日時:2017年4月7日 21時

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