お兄さんずラブ2〜inar〜

俺がおごります ページ5

多分俺から断られるなんて思ってなかったみたいで、伊野尾さんが物凄く傷ついた表情を浮かべたから急に罪悪感が湧いてくる


「そっか・・・そりゃ・・そっか・・そうだよね・・・じゃあさ、夕ご飯だけ行こうよ、車で送るからさ」



一瞬の寂しげな表情からすぐにまたほわんとした笑顔になって甘えるような上目遣いで俺を見る


「え?だって俺んちまあまあ遠いですよ」



「そんなの首都高使ったらすぐでしょ?(笑)夜のドライブにちょうどいい距離じゃない?」



「でも・・・・」



金曜からずっと伊野尾さんに世話になりっぱなしで正直申し訳なくて・・なんかこれ以上俺の世話させるのまじで心苦しいんだけど


「ね、銀座のはずれにさ、超有名店で修業した板さんがお寿司をメインにした小料理屋さんを出したからいってみようよ」


「へぇ・・うまそう・・あ・・・でも・・高そう・・」


そういえば金曜から俺一度も財布出してないやと思って、せめて今日の夕ご飯は俺が出そうとか思ってたのに、そんな高そうな店だとやばいかもと思って思わず口から出ちゃったよ


「高いとか(笑)そんなの僕と行くんだから気にしなくていいから」



伊野尾さん当然のように全て払ってくれるんだけど・・俺やっぱそういうのちょっと苦手っていうか・・やっぱ男の子だし、そんな甘えてばっかってやっぱだめだと思うんだけど・・


「あのっ・・」



「ん?和食いや?焼肉とかのほうがいい?」


「いえ、あの・・・泊まらせていただいたお礼に今日は俺がおごりますから俺の好きな店でもいいですか?」


一瞬俺が言った意味がわかんなかったみたいでポケッとした顔で俺を見てから、急に笑顔になって


「今夜はわんこが僕を食事に連れて行ってくれるの?ほんとに?ふふ・・楽しみだな」って笑ったから



「・・・・会社ではわんこって呼ばない約束ですけど・・」



むすっとして俺が言うとペロッと赤い舌出して



「はいはいごめんごめんでも二人っきりの時はいいって言ってくれたでしょ?」ってまた笑ってキスをした




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