せんせい ページ8
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慎「A、ひどい顔してる。…こーんな顔……笑笑」
そう言って、慎先生は変な顔をする
いつもだったら出てくる笑いも今は出てこなかった
『うるさい……』
慎「Aはさ、今の自分のこと好き?嫌い?」
なんでそんなこと聞くのか、私には分からない
でも言えることは……
『嫌い…』
慎「なんで?」
『弱いから。
こうやって病気になって、慎先生とか北人先生に頼らないと生きてけない私は嫌い』
慎「どの辺が弱いって思った?」
『病気になったのは弱いからでしょ……?』
慎「Aがそう考えてるんなら、先生はその考え否定したい。」
『どうして……?私は弱いの、慎先生や北人先生は私のことなんて分からない』
その時、傍で机を叩く音がした
音の正体は北人先生で
北人「俺、そういうの嫌いなんだよね。なんていうんだろ、人を突き放すみたいな」
私の前で一人称が俺に変わる時、それは、北人先生が怒っている時
発せられた声はいつもの北人先生の声よりも低かった
北人「Aちゃんは弱くない」
『…ッ……』
慎「そうだよ、Aは弱くない。
病気になったのは、しょうがないことでしょ?病気になった自分を認めてあげることも大切なことだよ。」
慎先生の言葉を聞いて、恐る恐る北人先生の顔を見ると、とても優しい顔をしてたんだ
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作者名:れいな&紡. | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mayasayash1/
作成日時:2020年6月9日 16時