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『そういうこと



絇子さんにも言って誤解されてない?』









なぜ、あまり親しくない私に



そんなことを言ってくるのか



何度考えても理解できない私は



そんな捻くれた言葉を返すと






彼は少しムッとした顔で






「俺、好きな人にしか
そう言うこと言わないから」







真剣なんだと再度私に伝えて




少しだけ自分の座っている椅子を私の方に近づける。






こういう時、キャスター付きというのは便利なもので





私はすぐに彼が距離を詰めた分
自分の椅子を足で動かして後ろに下がる。






『まずなんで?どこが?いつから?なにに?』








「ちょっと、焦りすぎだろ」






とりあえずありったけの抽象的な質問を並べると




彼は、ぶは、と豪快に笑った。






あ、こんな風に笑うんだ。








いや、なに見惚れているんだ。






「まー単純に言えば一目惚れってやつ」







偏見でしかないけど




一目惚れなんかしなさそうなタイプな彼から
そう言われて





素直にそうですか、と頷ける人はいるのだろうか。

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作者名:Runaaaaa | 作成日時:2021年5月29日 23時

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