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「俺が異動になった理由」






あ、やっぱり理由があるんだ。






私が静かに耳を傾けると






「実はさ、社長の一人娘いるじゃん」






社長の一人娘、




確か名前は絇子さん。




私たちより、2歳ほど歳が上だった気がする。






「俺、あの人とできてるって噂でてさ」






『え?そうなの?』






「あ、いや全くの出鱈目なんだけど」





え。嘘なのにそんな噂でるの?なんで?





他人の噂になんて大して興味はないが





その噂の発端が気になりつい前のめりになる。






「まーなんでかさ、その絇子さんに気に入られてて俺。




何度か食事行ったら




向こうが勘違いしちゃって」






あー。なるほどね。




気があると思われちゃったパターンか。




でも、社長の娘を冷たくあしらうなんてできないもんね。





私が
一人で納得している中、彼は話を続けた。







「でも、向こうはほら


許嫁みたいなのがいて。



で、俺社長に呼び出されて事実確認されて




付き合ってる的なこと言われて


ビックリしてさ。



否定したらそれが絇子さんの耳にも届いて」





で、一騒動あり、




その結果こっちに異動を命じられたらしい。






「絇子さんの名誉もあるから
多分公には噂されてないんだけど」

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作者名:Runaaaaa | 作成日時:2021年5月29日 23時

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