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「あ…お疲れ様です」








気まずそうな表情を浮かべる彼女たちを




気にしないわけではない。





ただ、仕事に支障がなければ
正直、仕事上の付き合いはこの程度で十分だ。








「中野さん、大丈夫っすか?」







『おわ、森本くんいたんだお疲れ様』






「俺も丁度5分前ぐらいに戻ってきて」






彼の"大丈夫ですか"が指すのは






先程の事務員の女の子たちの噂話のことだろう。








「すみません、止めなくて」







『いや、そっとしておくが吉だよ』







「中野さんてカッコいいっすよね」








突然、森本くんがキラキラした眼差しでそう言ったのだが




どこの話からそうなったのかわからず、




私が言葉を返さないでいると








「あ。すみません。
仕事面でも尊敬してるんですけど



なんか噂とかに左右されない感じが



カッコいいなって」








『ありがとう、そんなに褒められたの初めてだよ』








事務員さんには好かれてないが
他の同僚は私を良い方に評価してくれていて




ありがたい限りだ。







…まあ、噂には左右されないほうだけど









「お、はや。お疲れ様」







少ししてから帰ってきた松村くんをみて
なぜか動揺したという事実は





私の中だけに留めておこう。

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作者名:Runaaaaa | 作成日時:2021年5月29日 23時

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