・16 ページ17
・
「ねぇ、花見したくない?」
「…釘崎。今は時期じゃねーだろ。」
「でも今したいのよ!」
「俺もしたい!」
秋、肌寒くなってきた頃に僕の生徒達がそう話していた。
「…春まで待つか。」
「桜じゃ無いけど花の綺麗な良いとこ知ってるけど行く?」
「行く!」
生徒たちを抱えて、高専から見える山の頂上へ飛んだ。
「すご…なにここ!異空間みたい!」
「五条先生いいとこ知ってんね!」
あれからもう10年以上過ぎた。
僕にとっては最悪の死に方をされたけど、彼女が望むならそれでよかった。
「…ここなんか埋まってるんですか?」
「あー、僕の彼女が埋まってる。」
「え、」
彼女が息絶えた場所に、彼女の遺骨の一部を埋めた。
呪術師からは呪霊は生まれないというのは嘘なのだろうか。
今も気配だけがここに残った。亡霊?だろうか。姿も何も見えないけど。
手紙には私を忘れて新しい恋を、なんて書いていたけど忘れるわけないよね〜、
Aより好きな女なんてこの世に存在するのかな。
「さ、花見するんでしょ?」
「彼女埋まってんのにやりにくくない?」
「そんな気にすることないって〜、みんなが来てくれて喜んでんの。楽しませてあげようよ〜。」
落ち込んだ時、辛い時、疲れた時、いつでもここに来ている。
楽しい話をすれば花が喜んでるように見える。
「……愛してるよ、A。」
ほら、また花が喜んでるでしょ。
ほんと可愛いなぁ。
・
109人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くまこ(プロフ) - 蒼さん» コメントありがとうございます😭✨そう言ってもらえてすごく嬉しいです! (2022年2月9日 3時) (レス) id: 73baee915b (このIDを非表示/違反報告)
蒼 - とてもいい作品でした。夢主さんは綺麗な散りかたをしていて綺麗な作品だと思いました。(うまく伝わっていなかったらすみません) (2022年2月4日 22時) (レス) @page18 id: edd403d320 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:くまこ | 作成日時:2021年8月18日 0時