執事。 ((とらじゃ))

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元太｢あ、そっちですか？｣







『うん、そっちの方が嬉しいかな？』







元太｢ありがとうございます！覚えときますね？｣







夜ご飯終わり、部屋まで戻る時に聞こえてきた会話。


私より5歳歳上のメイドさんと、元太が楽しそうに話してて。







｢………何だ、楽しそうじゃん｣






すごくもやもやして。
楽しそうな元太の声が頭から離れなくて。







元太｢あ！A様！｣







ご主人様を見つけたわんちゃんみたいに、
嬉しそうにこっちへ走ってくる元太。







元太｢晩ご飯、美味しかったですか？｣







｢…うん、美味しかったよ｣







元太｢何か元気ないです？｣







｢………元太には関係ない。｣







そんな元太を、避けてしまった。







元太｢え………、｣







｢部屋、戻るね｣







元太｢………かしこまりました｣







一瞬で眉毛が下がって、悲しそうな顔になった元太。


元太に会ったら、前みたいに2人で楽しく笑ってお話ししたかっただけなのに。


勝手に1人でもやもやして、いらいらして。
それで元太のこと傷つけて。







｢はぁ………、｣







もうとっくに自分の気持ちなんて分かってるけど、
今は認めたくない。



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