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第20話 ページ25

私は、福沢に連れられて



近くの喫茶処に、来ていた。



私の隣では、乱歩がむしゃむしゃと



善哉を貪っている。



私は、その傍らで彼の残している。



餅に、七味をかけて食べていた。



「おい」



不意に、福沢が乱歩に声をかけた。



「何故、餅だけを残す」



乱歩の食べていた善哉は餡だけが食べられ



白い餅は手付かずのまま放置してあった。



「だって甘くないんだもの。
それに僕が残しても彼女が食べてくれるし」



そう云う乱歩の言葉に福沢は



疑問を覚えた。



「彼女?」



「え、おじさん気づいてなかったの?
この子女の子だよ?」



そう云って、乱歩は(スプーン)を持った手で私を指した



女性にしては低めのアルトの声



長くない赤髪の短髪



さらしを巻いているためフラットな胸



傍から見れば、ただの男児



福沢が気づかないのも納得だ



「......済まなかった」



「否、気にしないでくれ......
私も、もう少し女らしくするべきだった」



素直に謝る福沢



そんな福沢を横目に乱歩は



九杯目の善哉を食べ終えた。



あの騒動の後駆けつけた市警に



福沢が事情を説明していた。



面倒な説明な上、ふらふらと



何処かに行こうとする乱歩。



そして、秘書を撃った容疑者に



仕立て上げられていた殺し屋の私。



一歩間違えば微妙な立場に置かれていただろう



福沢の知名度が高かったのが幸いだった。



私のことを弟子だと説明しその場は難を



逃れることが出来た。



「なあ少年」



福沢は口を開いた。



「んんむ?」



何時(いつ)から秘書が犯人だと気づいていた?」



「最初から」



空っぽになった器を弄びながら乱歩は云った



人並外れた推理力には私も



驚かされる。



あの場を一見しただけで事件の詳細を



見抜く乱歩は、常人ではいない。



一種の天才だろう。



「あの人、長外套(コート)だってでしょ?
書類並べるのに長外套(コート)はないよね。
袖が引っかかるもの」



確かに内ポケットの多い長外套は



多くの用具などを入れるには



最適だっただろう。

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麦わら帽子


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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 織田作之助 , 成り代わり   
作品ジャンル:アニメ
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読書日和(プロフ) - あい様、教えて下さりありがとうございます( > _ < )修正しておきました (2019年3月9日 7時) (レス) id: 074c26cf03 (このIDを非表示/違反報告)
あい - あの、19話と20話が同じなんですけど。 (2019年3月8日 21時) (レス) id: ba4bf15776 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:読書日和 | 作成日時:2019年2月19日 21時

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