【d!】信用されなくてもいいから従え2

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ある日の夜、エーミールとゾム、シャオロン、鬱先生、トントンが酒を片手に集まっていた。寝れない奴を集めただけの飲み会だったが、案外盛り上がり、酒が入っているので普段聞けない話なども聞けた。

そこで、調子に乗ったゾムが、エーミールに尋ねた。

「エミさんってさ結構前からAの事知っとるんやろ？Aって昔からあんな感じなん？」

ジョッキを置いたエーミールは、ふっ、と笑って、ゾムを見た。

「知りたいですか？」

「知りたい!!!」

ゾムでは無く、シャオロンが返答した。しかし、他の者も気持ちは同じなようで、早くしろと言わんばかりの瞳でエーミールを見つめた。

「Aちゃんと出会った頃は……うーん、頭のいい小生意気な子供……やったな」

「今と変わらんやん」

ボソッと呟いたトントンに、皆は苦笑いする。Aは、職業柄よくトントンと会議や、書類の事で一緒になる。

トントンは、1番Aに迷惑をかけられている人だと思われる。

例えば、事件調査などでは、自分の仕事では無いから、と被害者についての資料をトントン1人にまとめさせたり。

女にできる仕事じゃ無いです。と、武器庫の整理を押し付けたり。

その代わり、トントンは、自分一人で解決出来ないことや、頭を使う事は、Aに協力してもらっている。

「他は？」

「あ、そういやAちゃん、実は夜が怖いんですよ」

エーミールがそう言うと、お茶を飲んでいたゾムが吹き出した。汚ぇ……と顔を歪める鬱先生。シャオロンとトントンは、口を開いたまま固まっている。

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