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Aの部屋を訪れたトントンは、自分に何かできることは無いか尋ねた。うーん、と顎に手をやったAは、少し間をあけて、今自分が手に持っているケーキをトントンに渡した。
「このケーキの成分を調べて頂けますか」
「分かった。他は？」
「また、後で話します」
「じゃあ、すぐ調べてくるわ」
数時間後、トントンはケーキの成分をまとめ、Aに渡した。Aは、予想通りと言ったように不敵な笑みを浮かべた。
「もう分かったん？」
「流石に、そこまで優秀じゃないですよ。ただ、N国の犯行では無いことが明らかになっただけですよ」
「じゃあ、我々国軍の……？」
「その可能性が高いですね。」
Aは、トントンがまとめた紙を持って、椅子から立ち上がり、本棚へ向かった。Aの部屋は、本棚で囲まれている。その内、窓側に位置する本棚には、色々な資料がしまわれている。Aは、ある1つの資料に手を伸ばし、トントンに見せた。
「トントンさんが調べて下さったこの毒は、致死性が高い上に、証拠が残らない、殺害に適した毒なんですよ。その資料は、この毒を使って起こった、実在する事件です」
「……毒で死んだのに……食ったもんには毒が入ってなかった……!?」
「そうなんです。この毒は、空気に触れてから一日で毒性が無くなるんです。つまり、N国から1日以上かかるこの国にケーキが届いたということは……？」
「国内の犯行!!」
「ええ。しかも、総統閣下のお話によると、このケーキは、この国に着いたあと、N国の人から、我々国軍の人間が受け取ったらしいので、外部の人間は触れていません」
「……そういえば、さっき致死性が高いって言うとったけど、なんでグルさん生きとるん？」
「確か、この毒は体に入ってから1時間で症状が出る毒だった気がします。最初は、心臓が締め付けられるような痛みが続き、その後頭痛、最後に呼吸困難に陥る……とかだった筈です。直ぐに、体から出せば、問題は無いので、今回は、私たちが近くにいたことが幸いですね」
Aの言葉に、トントンは鳥肌が立った腕をさすった。もし、あの場に2人が居なければ＿＿＿＿。
「トントンさん。総統閣下に今、連絡つきますか？」
「ああ、つくが……」
「では、総統閣下に、ケーキを受け取った人の名前を教えて頂いても？」
「分かった」
トントンは、グルッペンに連絡を取った。すると、受け取った人物の名前はスワンということが判明した。
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蒼 - ページ４０の話の上から１１行目（文字が開いて行数で書かせていただいております）ｚｍ様の言葉が、「分かった!!行ってくる!! という表記になっております。細かくて申し訳ないです。ごめんなさい。 (8月24日 3時) (
レス) @page40 id: 7197a413b4 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - え……え？？？？いや、これは訳ありパターン…続編も楽しみにしてます！ (2021年3月30日 17時) (レス) id: 503fd2a4ac (このIDを非表示/違反報告)
BAND(プロフ) - え、夜ダメとか可愛いかよ((( (2021年3月30日 14時) (レス) id: 89d985a64d (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - コメント失礼します！64がなにもない状態で公開されちゃってます！あれ？私が見えてないだけでしょうか…間違いでしたらごめんなさい。 (2021年3月27日 17時) (レス) id: 0c3a2b2511 (このIDを非表示/違反報告)
小茶丸 - 続編おめでとうございます！続きが楽しみだぁ！ (2021年3月23日 23時) (レス) id: dd1575ae33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年3月22日 18時
