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綺麗なドレスを身に纏い、堂々とした態度でステージに上がったAは、一礼し、踊り……いや、舞い始めた。普段とは違うその姿に、皆、言葉を失った。
蝶のように軽やかに、花のように美しく、蠱惑的にこの場に居る者の心を奪う。つま先から頭の先に至るまで、全てが美しく、人間には見えなかった。
無表情とも取れる顔だったが、1番曲に合っており、どこか儚さを感じる。羽衣をふわりと宙に放り、美しく崩れ落ちる。曲のパートは、王子が失恋したシーン。曲の意味を知らずとも、見る人に伝わる踊り。
立ち上がったAは、最後に大きく一回転して観客に頭を下げた。2秒程間を置いて、盛大な拍手が起こった。
Aはニコリと笑うと退出しようと扉まで歩いたが、書記長に呼び止められた。
「素晴らしい!!!まるで傾国の美女だ」
「ありがとうございます。私には勿体ないお言葉です」
「どうだ、一緒に宴会を楽しもう」
Aの腰を抱いた書記長は、自分の席に座り、下劣な目でAを見た。Aの顔を見たグルッペンは、少し我慢しろという視線を送り、再び宴会を始めた。
「本当にお美しい。私の目には、妖精のように映ったよ。普段はどんなお仕事を？」
「……参謀です」
Aが答えると、ニヤニヤとした笑みのまま、更に書記長は近づいた。
「容姿端麗、頭脳明晰とは……完璧じゃ無いですか」
「ありがとうございます」
体力は無いが。現に、先程の踊りで全ての体力を使い果たしたAは、肩で息をしている。
「お名前を聞いても？」
「Aです」
「美しい。私は、ラスと申します。……A殿、もしよろしければ、V国の参謀になっていただけませんか？我々国には優秀な参謀が居るでしょう」
ジロリとエーミールを見て、ラスは言った。Aは笑顔のまま断ったが、ラスはAの手を掴み、しつこく頼む。
「一目惚れしました。こんな国出て、V国で暮らしましょう」
その瞬間、Aから笑顔が消えた。エーミールは瞬時にヤバイと感じ、Aの方へ向かった。しかし、エーミールがAの場所へ着く前に、グルッペンが大口を開けて笑った。
「こんな国とは……？笑えますね。経済的にも、軍事的にも劣っている国に言われたくないですねぇ。更には、最高指導者が、他国の総統の前で、幹部を勧誘する非常識人とは……。私は気分をあなたに害された。もう、宴会はやめにしましょう。トン氏、お帰りの準備を」
「……ラス書記長、退出を」
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蒼 - ページ４０の話の上から１１行目（文字が開いて行数で書かせていただいております）ｚｍ様の言葉が、「分かった!!行ってくる!! という表記になっております。細かくて申し訳ないです。ごめんなさい。 (8月24日 3時) (
レス) @page40 id: 7197a413b4 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - え……え？？？？いや、これは訳ありパターン…続編も楽しみにしてます！ (2021年3月30日 17時) (レス) id: 503fd2a4ac (このIDを非表示/違反報告)
BAND(プロフ) - え、夜ダメとか可愛いかよ((( (2021年3月30日 14時) (レス) id: 89d985a64d (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - コメント失礼します！64がなにもない状態で公開されちゃってます！あれ？私が見えてないだけでしょうか…間違いでしたらごめんなさい。 (2021年3月27日 17時) (レス) id: 0c3a2b2511 (このIDを非表示/違反報告)
小茶丸 - 続編おめでとうございます！続きが楽しみだぁ！ (2021年3月23日 23時) (レス) id: dd1575ae33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年3月22日 18時
