snow snow snow 2（ × Snow Man ）

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「佐久間？」

俺の問いかけにようやくフリーズが溶け、
その反動なのか、さっきよりさらに大きく首を横にブンブンと振った。


「ょ、よよよ、よくない！！全然よくない！！」

怒ったふりをしていたのに、佐久間の言葉と動きが可愛くて声を出して笑ってしまう。
やっぱ、佐久間には拗ねたフリをみせるのも無理だ。


「りょ、うた？？」

「ふふふ、翔太みたいなこと言うね。佐久間、可愛い。」


目の前の可愛い人に、さっきからずっと思っていた俺の本音の『可愛い』が思わずポロリと漏れた。
その次の瞬間、今度はなぜだか佐久間の大きな目からはポロリと大粒の涙がこぼれた。



「えっ、あ、ごめん！！意地悪言いすぎたね。怒ってないよ。」

怒ってないことを告げても、反対にどんどんとこぼれ落ちる涙。

やりすぎた。
泣かせるつもりなんてなかったのに。


「佐久間、ごめんってば。ちゃんと、口開く癖も直すから。」

「うぅ・・・。」

「ごめん、ごめんね。」



どうしよう。
言葉をかければかけるほど、佐久間の涙は溢れてくる。
どうすればいいのだろう。

いつもそうだ。佐久間が泣くとどうしていいかわからなくなる。
謝るしかできなくて。頭を撫でることしかできない。


他のメンバーの誰が泣いていても慰められる自信も頼られる自負もあるのだけれど、
佐久間だけは、どうしていいかわからなくなって、こちらまで泣きそうになるのだ。
これが惚れた弱みってやつかもしれない。


「さくまぁ、泣かないで。」

ひっくひっくと子供みたいにむせび泣く。
化粧が落ちちゃう。目が腫れちゃう。

俺、そんなに怖かったかな？
こぼれ落ちる涙を俺の指で拭っても拭っても溢れてくる。




「翔太じゃ、ないもん。」

「へ？？」

「俺、佐久間だもん。」

「・・・。」




あー、、、そっちか。
そっちで泣いたのか。

もう、なにを不安になってんだか。




何度好きだと口にしても、
何度強く抱きしめても。

佐久間は、俺の発する”翔太”に過敏なまま。



確かに俺と翔太の関係は幼馴染で特別長いけれど。
ここまで気にされると、ちょっと凹む。

信用されていないわけじゃないと思うけれど。
気にするなって言っても逆効果だってわかってはいるけれど。
まぁ、逆の立場にだったら、しょうがないとは思うけれど。


けど、けど、けど・・・。

それでもさぁ。
それでももうちょっと、俺の気持ち信じてもらえないかなぁ。


俺だって、悲しくなるんだよ。



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