snow snow snow 2（ × Snow Man ）

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「俺、引っ込み思案で。三月生まれってこともあって周りの子より、少し小さかったでしょ。」


そうだっけ？

涼太が俺より小さい時なんてあったのか。



横にとなりあって並んで歩く。
涼太へ送る俺の目線は少し上になる。

俺の思い出の中の涼太は、いつも俺より少し背が高い。




「そんな中、いつも手を引いてみんなの輪の中に入れてくれてたのは翔太だった。」

そんなことあったのだろうか。

でも、確かに今よりはお兄ちゃん感を出していたかもしれない。
記憶はあまりないけれど。




「翔太はね、俺のヒーローだったの。」

「おれが？」

「そう。みんなに好かれてて、誰にでも優しくて。可愛くて、かっこよくて。」


嬉しそうに目を細めて話す涼太の口から出るのは俺の印象のはずなのに、
俺が涼太に抱いていたものと同じだ。

そのことが嬉しくて。
でも、褒められると、照れて顔が見れなくなって視線を逸らした。




「だから翔太が泣くのが嫌だった。

　翔太が、『悪い子』っていわれるのも。
　本当にしてしまえば、翔太が泣かないと思って。」



そんなピーピー泣いてたわけじゃないって。・・・多分。

懐かしむように話すその声に、
切なさが混じって聴こえるのは俺の気のせいか。


思い出話、させといてなんだけど、
あんまりするもんじゃいな、なんて自分勝手なことを思う。



「笑っている翔太が見たかった。

　みんなに好かれている翔太でいて欲しかった。

　だから、俺にできることなら、全て、『本当』にしたかったんだ。」




だって、ほら。

涼太の落として行く一言一言が、
俺が涼太の隣にいたことを『過去』の話だったってこと、示すから。


なんか、切なくなってしまうんだ。









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