ボクラノ Love Story (ページ16)

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元気になるまで（緑×赤）ページ16

赤side
グループの仕事だけでは無く、個人の仕事も充実してきてやっと俺達も波に乗って来たなぁ！なんてメンバー同士で話をしていた。でも最近はグループの仕事より個人の仕事が多く、グループの仕事の時の楽屋はいつもはわいわいと雑談をしたり、ボードゲームをしたりしていたが今は舞台の主演やドラマの主演で台本を覚えたり、クイズ番組に沢山出演する為に勉強したりと楽屋は静かな事が多かった。俺もドラマの台本を覚えなあかんくて楽屋でも台本を読んで、夜遅くに家に帰って来てからも台本を読み込んでピアノの練習して・・・気づけば外は明るくなっていたなんて事が当たり前にあった。健康第一なんて言うてるけどこんな生活しとたら当然体調を崩す訳で。最初は頭が痛いくらいやったけど日を重ねる毎に体調は悪化していった。ついに今日は38℃の熱を出してしまった。

赤(あかん・・・マネージャーさんに連絡せんと・・・)

俺はマネージャーさんに連絡したつもりが神ちゃんに電話を掛けていたらしい。

赤「あ、もしもし。重岡ですけど・・・」

緑「もしもし、しげ？どうしたん？」

赤「えっ・・・？神ちゃん？あっ、電話掛け間違えたみたいやわ。ごめんな。切るわ。」

緑「待って！俺、しげに渡すもんあんねん！舞台で地方行った時にしげにぴったりな物が売っててな思わず買ってもうてん。今日しげは午後から仕事やろ？今からしげん家に向かっても大丈夫？」

赤「お、おん・・・ええよ・・・」

緑「じゃあ今から向かうからまた着いたら連絡するなー！」

俺はだるさを無視してベッドから強制的に起き上がって鏡で自分の顔を見る。

赤(やばい、顔色悪すぎる。これは絶対神ちゃんにバレるやつや・・・)

俺はいつもライブで使っているメイク道具をひっぱり出して普通の顔色を繕った。洋服もパジャマのままやったから外に出られるくらいの最低限の洋服に着替えて。バタバタと動き回っているとインターホンが鳴った。モニターにはバケットハットを被った神ちゃんが手を振っていた。

緑「お疲れ！はい！これ！」

赤「あ、ありがとう神ちゃん。」

緑「いーえ。思ったんやけどなんでメイクしてるん？今日雑誌の撮影やろ？メイクさん居らんの？」

神ちゃんは俺に顔を近づけて聞いてくる。

赤「あっ・・・いや・・・ちょ・・・神ちゃん、ち、近いって・・」

緑「しげ、じっとしとって。・・・もうやっぱ熱あるやん・・・しげはベッドに横になっとって。」