エ イ ト も の が た り

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隆平said
退院！って言っても一時的な物やけど。
でもいつもの感じで行けば外泊許可がでたら
ほんまの退院もそう遠くない。
10時にお兄ちゃんと章ちゃんが迎えに来てくれる。
ほんまのことを言えば外泊許可が出てる間くらい
オカンとオトンともたくさん話したいし
たくさん遊びたい。

でも今回は信ちゃんも外泊許可出たから
みんなでユニバや！楽しみやな！
乗れるアトラクションは少ないけど
みんなの楽しそうな顔を見たり写真撮ったり
お土産買ったりパレード見たり…
アトラクション意外にもたくさん楽しみ方はある。

みんな結構気を使ってくれるけど
僕ももう9歳やしそろそろ1人でできるんやけど…
まぁ手伝ってくれると
その優しさと温もりがほんまに嬉しいんやけどな。

支度終わってもうたしお迎えまで暇やな…
あと1時間くらいある…
楽しみすぎてはよやりすぎたな。
毎回こうなるのになんで懲りないんやろ…
まぁええか。久々に病院探検でもしよっかな。
僕がいるのは小児科やから
なんか可愛いうさぎとかのイラストがいっぱいおる。
でも俺が1番好きなのは
ナースセンターにある熊の木彫りの置物。
鮭くわえててめっちゃかっこええねん。
生まれ変わったら熊になって鮭取ってみたいな。

看｢隆平くんどうしたの？早く支度しすぎちゃった？｣

隆｢そうなんです。暇やから病院探検です！｣

看｢あんま遠くまで行かないでね！｣

隆｢はーい。｣

しばらくブラブラしてるとプレイルームに着いた。
今回はそんなに来なかったけど前は毎日遊んでたな…
あっこのおもちゃまだ残ってたんや。
一つ一つ思い出に浸っていたら
時間はあっという間に過ぎていて
とっくに10時も過ぎていた。戻らな！

ｶﾞﾗｶﾞﾗ
章｢まーるちゃ！あれ？ゆーくんまるちゃおらへん｣

裕｢ホンマやな。どこ行ったんやあいつ。｣

隆｢ごめぇぇん！久々にプレイルーム行ったら
楽しくなってもうた。｣

裕｢何やってんねん。ほら帰るで。｣

隆｢楽しみやな…章ちゃん何しよっか？｣

章｢しょーたね､まるちゃのお歌聴きたい！｣

隆｢ええよ！帰ったら一緒に歌おうな。｣

章｢楽しみやね！｣

そんなことを言っていたのに家に着いた途端
信ちゃんの家に行ってしまった。

隆｢章ちゃん…｣

裕｢まぁ外泊許可は長いねんから大丈夫やって。｣

隆｢せやけど…｣

裕｢とりあえず降ろすで。｣

章ちゃんが帰ってきた。

す｢隆平おかえり。｣

隆｢すばるぅぅぅ｣

す｢何やねん。きっしょ。｣

隆｢ちょっと！｣

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