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章大said
ずっとひとり心の中で考えていた。
亮と渋やんにも言った方がいいんじゃないかって。
だから、思い切って関ジャムの前に
信ちゃんに相談してみたら
同じことを考えていたらしくって、
僕が亮、信ちゃんが渋やんに連絡することになった
そうと決まれば早く知らせないといけない使命感で電話をかけたんだけど、何回かけても繋がらない。
やっぱ忙しいんかな…色々あるもんな…
ス「控え室へ移動お願いします。」
スタッフさんがそう言ったから
もう携帯を置いて、収録に挑んだ。
大倉がいない収録に少しは慣れたけど、
渋やんも亮も大倉もいないから、心細い。
今日のセッションは僕も参加するし、
テーマがすごく良かったから、
収録には集中して取り組めたと思う。
たくさんの貴重な経験をできる番組とか、
この仕事には感謝してるつもりだ。
無事に収録も終わり、片付けをしていると、
僕のケータイが鳴った。
画面には 亮 の文字。
急いで電話に出ると、亮の焦った声が。
章「もしもし亮?」
亮「あっ、章ちゃんごめん
何回も電話かけてくれたやんな。
気付かんでほんまごめんなぁ。
で、どした?なんかあったん?」
やはり、話してるうちに泣いてしまいそうで
少し勇気が必要やった。
ここにはスタッフさんもたくさんいるから
とりあえず楽屋に戻った。
章「今から言うこと、ちゃんと聞いて欲しい。」
亮「わかった。」
章「実はな、大倉が___」
僕は今までの事を全て話した。
途中でやっぱ泣いてしまって
亮が頑張って聞き取ってくれた。
その後しばらく続いた沈黙
亮「…なぁ、章ちゃん」
亮も声からして、少し泣いてるんとちゃうかな?
章「グズッどした?」
亮「…俺、大倉のグズッお見舞い…行ってええかな?
やっぱ俺は行かへん方が…ええ?
大倉のことグズッそばで支えてやりたいねん
少しでも力になってやりたい…
ううんちゃうなグズッ俺が大倉に…会いたいんや…
ダメグズッかな…」
電話越しに聞こえる亮の嗚咽
章「グズッ来てやって欲しい…
来ちゃかん理由なんてなんもないねんから…
大倉のそばで…できる時だけでええから
支えたってほしい…」
あかんわぁ。もう涙が止まらない。
亮「…ありがとう。明日にでも…行くな。」
章「うん。待ってる。」
亮「章ちゃん…」
章「グズッん?」
亮「教えてくれてありがとな…」
章「うん。じゃあね。」
亮「明日。」
章「…バイバイ…」
電話はそこで切れた。
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作者名:黄色担 | 作成日時:2019年10月17日 23時