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すばるsaid
検査の結果が出る日…
俺は緊張で全然寝れんくて
朝鏡を見て笑ってしまった。
クマがえぐいて…みんなに心配かけてまうやん。
でも…みんな一緒なんやろな。
医「大倉さんの腫瘍なんですが
抗がん剤が効いたため
摘出できる大きさになりました。
あとは手術に向けて体力を回復させることです。」
忠「ホンマですか?えっ?ドッキリやない?」
信「ちゃうよ…ちゃんとちっさくなっとる。」
章「おおくらぁ〜」
裕「あとちょっとやな。」
亮「グズッよかった…」
隆「亮ちゃん泣いとるん?」
亮「…泣いてへんし!」
裕「ほら、すばるもなんか言ったれよ。」
ヨコに言われて初めて気づいた。
俺なんも話してなかった。
今のこの光景を少し離れて見ているような
そんな感覚になっていた。
す「ん。大倉、俺らがおるから。」
忠「ありがとう!頑張る!」
大倉のここまでの笑顔は久々に見た気がする。
俺が抜けてから
そもそも大倉が病気になるまで会ってなかったから
変わり果てた大倉に驚いてたけど
今目の前にいる大倉は俺の知ってる大倉や。
俺の知ってる大倉なら大丈夫。
絶対負けない。
信「すばる、あとでちょっとええかな?」
急にヒナに耳打ちをされた。
顔はいかにも真剣な顔をしていた。
和やかなムードに包まれた病室には
似合わないような顔に気づいているのは
俺だけみたいやった。
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作者名:黄色担 | 作成日時:2019年10月17日 23時