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章大said
今日は大倉のとこに行くのが僕だけらしい。
亮のことを聞いてから、
ホンマに教えてよかったんかなって、
ずっと自問自答を繰り返していた。
亮のことがあってから、
病院に行くんは初めてやから、
亮と会うんも、十五祭以来になるんかな?
亮がいなくなってから、僕もずっとがむしゃらに走ってたから、亮に会える時間がなかってん。
少し緊張しながら、亮の病室へ入る。
章「亮?入るで!」
亮「あっ、章ちゃん!」
意外にも、亮は僕を怒っていなかった。
そして、意外にも、亮は笑顔やった。
とりあえず一安心。
亮「なぁ章ちゃん…」
章「ん?どした?」
亮「俺な、大倉に謝りたいんやけど…
なんて言えばええんかな?
大倉に会って、大丈夫?とすら言えずに、
倒れてもうたから、大倉に心配もかけてもうた。
だけど…お医者さんがな?
すぐ大倉に会ったら、
また同じようなことになるよ。
って言われたから、
大倉に会いに行くことが出来へんのや。
しっかりたくさん話し合ってからやないと、
また大倉に心配かけてまうから。
大倉には元気になって欲しいのに…」
うーん…
どうすれば亮の気持ちがそのまま伝わるやろう?
伝言?でもなぁ…
あっ!
章「大倉に、手紙を書けばええんとちゃう?
はなしてくれたみたいに、
思ったことをそのまんま、
手紙に書いて、大倉に伝えればええんちゃうかな?」
よく思いついた!ぼくすごいかも!
これなら、何回でも読み返すことも出来るし!
亮「あっ!それめっちゃええやん!
なぁ、今から書くから、
大倉のとこに届けてくれへん?」
章「ええよ!ペンとかもあるで!」
亮「ほんま?ありがとう!」
そこから、5回くらい書き直して、
ようやく手紙がかけたらしい。
封筒に「大倉へ」って、丁寧な字で書いてから、
僕に「はいっ」手渡してきた。
章「じゃあ届けてくるな?」
そう言って、亮の病室から出ようとすると…
亮「章ちゃん…寂しいから、また戻ってきて?」
亮も完璧に甘えん坊モードやな。
章「ええよ!じゃああとでな!バイバイ!」
亮「うん!」
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作者名:黄色担 | 作成日時:2019年10月17日 23時