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城内の騒がしさに目が覚めた。
ゾムさんがこの部屋に訪れて以来、また来てくれるのではと毎日窓を開けて寝た。
いつもなら静かなはずの時間に兵士たちのバタバタと走る足音や、叫び声が木霊する。
これって敵襲？
淡い期待が胸を過る。
グルッペンたちが助けに来てくれたのではないか、一瞬脳裏を掠めた考えに緩く首を振って思い直す。
グルッペンたちが来てくれたのなら、ここで大人しくしておくのがいい、私の居場所はゾムさんが知っているはずだから下手に別の場所に行くのはいけない。
だけど、もしもこれが別の国の襲撃であれば…・
殺されてしまうかもしれない…。
最悪の事態を想定した途端に震える体。
落ち着いて、冷静に。
自分に言い聞かせるように心で唱えながら深呼吸をする。
まずは着替えなくちゃ。
それから情報を集める。
今、自分にできる事をする。
こんなところで死んでたまるもんか…！
皇太子に与えられた服の中でも比較的動きやすい物に着替える。
せめて何か武器になるものはないかと部屋中を見まわしたけど、あったのはペン一つ。
こんなもので己の身が守れるとは思えないがないよりマシだ。
グルッペンに会うためなら、これで敵の目を潰してでも逃げてやる…！
しっかりとペンを両手で握りしめて、今度は扉に向かってそこにいるであろう見張りの兵士に問いかけた。
「すいません。何か騒がしいようですけどどうしたんでしょう？」
「どうやら敵襲のようです、ですが皇太子からの許可が下りていませんので部屋から出る事はできません。」
「そうですか…。敵はどこの国なんでしょう？」
「それも皇太子の許可がなくては申し上げる事ができません。」
「…ですよね。」
やっぱり敵襲だったんだ。
だけどどこからかは分からないし、どのみちこの部屋から出られそうにもないから私にできる事なんて結局何もない。
何か、何か分かる事はないの…！？
窓枠に駆け寄り、目を細めて暗がりの中に何か手がかりはないかと探すものの、薄っすらと動く人影がたまに見えるだけ。
聞こえてくる音も、兵士たちの呻き声や金属のぶつかり合う音だけ。
何も分からない事がこんなに怖い事だとは知らなかった。
なんでこういう事態を予想しなかったんだろう…。
どうしてこの４年間ただグルッペンが来てくれるのを待つだけで、ここから出る方法を考えなかったんだろう…。
自分の情けなさに俯いた瞬間。
ダンッ！！！
何かが扉に叩きつけられる音がした。
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なな - うん。 いや最推しにこんなんされたらもう本当ヤバいなぁ…((語彙力ｯ いやグルちゃんかっこええ~… (2019年9月7日 18時) (
レス) id: 49b689c972 (このIDを非表示/違反報告)
ヒメ＊ - グルさんイケメン…最推しです(*´ー｀*) (2017年9月10日 9時) (レス) id: ab38d97291 (このIDを非表示/違反報告)
ひとちん(プロフ) - 75さん» 75さんコメントありがとうございます！楽しんで貰えたなら幸いです！！続編も次回作も早くお届けできますよう頑張ります！これからもよろしくお願いします！！ (2017年8月22日 12時) (レス) id: 30a8058165 (このIDを非表示/違反報告)
75(プロフ) - ひとちん様初めまして。いつも楽しみに読ませて頂いております。この度は完結おめでとうございます！秀逸な作品構成にどきどきしながらページを送っておりました。続編、次回作共に首を長くしてお待ちしてます！体調にはお気をつけてお過ごしくださいませ。 (2017年8月22日 12時) (レス) id: 97ace52c10 (このIDを非表示/違反報告)
ひとちん(プロフ) - 水鈴さん» 水鈴さんコメントありがとうございます！感想とても嬉しいです！！2では二人のその後などを書かせて頂く予定ですので完成したらぜひそちらもご覧になってくれると嬉しいです！これからもよろしくお願いします！！ (2017年8月21日 22時) (レス) id: 30a8058165 (このIDを非表示/違反報告)
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